<近日開催予定のイベント情報>
10月13日(日)に学生向け勉強会を開催します。
詳しくはこちら→https://www.1sshindo.com/blog/zenith19048/


どうも、新川です。

まだ夏の雰囲気が残ります
まだ夏の雰囲気が残ります

山の上の方は少し紅葉しているかなと歩いてみましたが、
もう少し先になりそうですね。


さて、ここからが本題です。

前回に引き続き、
巣元方らが著した
諸病源候論を読んでいきたいと思います。

前回までの記事はこちら
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 中風候 其ノ一
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 中風候 其ノ二
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風懿候 
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風口噤候 
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風舌強不得語候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風失音不語候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風痙候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の角弓反張候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の口喎候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 柔風候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風痱候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の腲退候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風偏枯候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の身体手足の不随候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の半身不随候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 偏風候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 亸曳候


《原文》
風不仁者、由栄気虛、衛気実、風寒入於肌肉、使血気行不宜流。
其状、搔之皮膚如隔衣是也。
診其寸口脈緩、則皮膚不仁。不仁、脈虛数者生、牢急疾者死。


風の不仁は栄気が虛して衛気は実であるところへ、
風寒の邪が肌肉に侵入して、
血気の運行を流暢に宜通することができずに起こるものである。
その病状は主として肌膚の知覚が鈍麻して、痛痒がわからず、
皮膚を爪で搔くのに衣服の上から掻くような感じがするものである。
その脈を診て寸口が緩の者は、皮膚の不仁の証である。
不仁の患者で脈が虛数であるのは予後が良好であり、
脈が牢急疾であるのは予後が不良である。

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不仁:感覚がない、痺れる。主に知覚麻痺の状態を指す。

《脈証》
虚:三部の脈が挙では無力、按じれば空虚な脈
数:一息に五至以上の脈

牢:沈按して実大弦長の脈
疾:一息に七〜八至の脈


参考文献:
『東洋医学概論』医道の日本社
『黄帝内経素問』
『黄帝内経霊枢』
『中国医学の歴史』
『中国鍼灸各家学説』
『中医学の基礎』東洋学術出版社
『校釈 諸病源候論』緑書房

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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