マンスリーアーカイブ 2月 2007

横切る舞妓さん

今夜は祇園で撮ったこの一枚。 なにやら警備員が騒いでいる横を、さささと素知らぬ表情で 舞妓さんが横切って行きました。 その対比がなんともおもしろく。 D200 + AF DX Fisheye Nikkor ED 10.5mmF2.8G

見失っては また気付く

あれが欲しくなる これが欲しくなる 鍼師と言えどもそれはある。 人間だもの。 しかし、あれやこれを手にした時、 やがてその喜びにも慣れてしまう。 なんだかつまらないなぁ。 やはり物ではうまらないんだなぁ。 本当の喜びとは心の内より溢れ出るもの。 しかし 人とはなんと欲深い。 私一人を見つめても穴の底さえ見えません。 こんな人が地球上には何十億もいるわけだから まさに恐ろしい。 人って何なんだろう。 ここまで自我を持って生まれたわけは? そんな ややこしいことを考えるのが本当に幸せに感じる。 無我になって 何事にもとらわれず自由に。 天地の流れにそってあるべきところにふっと鍼を置けるような治療が出来たら、 なんと素晴らしいでしょう。 どうやら それでしか埋まらんらしい。 僕にとって鍼とは医療であると同時に、芸術であるらしい。 完結出来るかな。 我が人生で。 到底無理。 また、これも底が見えん。 あら?つながってるぞ。 天人相応? なるほど。 なるほど。 神戸の花鳥園で出会ったフクロウのモリくん。 とても人懐っこかったなぁ。  D200+VR18-200mm

生理痛について。

生理痛を東洋医学では、 「痛経」とよびます。 痛みのある月経という意味です。 生理痛は検査をしても西洋医学的には異常がないと診断されることも多いが、 そこには実は、生理痛に結びつく病因病理が隠されている。 徹底的に病の原因を追求する東洋医学はそれを逃さないのである。 痛みの割に簡単に治ることも多いので、以下に紹介しておく。 その原因をここに記す ①気滞血オ このパターンは非常に多い。 臓腑の弱りでなく、気血の流れが悪いために起こるというもの。 症状: 〇生理前、生理中に下腹部が脹って痛む・・・気滞がメインの場合は張ったような痛みが出る。 お血がメインの場合は、「刺痛」と言ってキリで刺すようなチクチク、ズキズキした痛みが出る。 また、生理後ではなく生理前や生理中に痛む。 これは、生理前に血液が溜まり流れが余計悪くなるためである。 しかし、出血が始まると溜まった血液も排出されるため痛みがマシになる。 〇出血の色が暗く塊が出る これがお血の証拠。 血液の流れが悪いために暗くなり、集まって塊になる。 〇下腹部を触られるのを嫌がる拒按といいます。 子宮の血流が悪いので触られると痛かったり、嫌な感じがする。 〇胸や脇が脹って痛む 気血が滞ると五臓のうち、「肝」が病む。 胸や脇は肝の支配する場所で脹ってきます。 ②冷えて起こるもの(寒凝胞中) 文字通り冷えたために起こるもの。 これには、外から冷えたものと 体が弱って常に冷えるものがあり。 外からのものは、冷えを取り去ってやり 内より冷えるものは、鍼灸によって体の陽気を高めてやると治ります。 症状 〇下腹部が冷えて痛む。 また、手足が冷える。 これに注意したいのは、冷たい風邪や雨にあたらないこと。 お風呂上がりなどは、毛穴が開いているので薄着でいない。 夏のクーラーを避ける。 背中の開いたような服を着ない。 冷たい飲食物は控える。 これらが 冷えないように重要になってきます。 ③生気の弱って起こるもの(気血虚弱) その症状 〇出血量が少なく色が薄い・・・生気が弱り内臓も弱っているため 血液もうまく 生成出来ない。 〇生理後半、生理後に痛む・・・出血すことにより体を滋養する血液も減るため シクシクと痛みが出る。 〇顔色が悪く 舌の色が薄い・・・同じく血の滋養不足 治療は生気の弱りを補うことで痛みも自然に消失します。 ④肝腎虚損 これも生気の弱りですが、 弱っている部位を五臓の肝と腎に言及しています。 症状 〇出血量が少なく色が薄い・・・肝血の不足 〇腰がだるい・・・腎の弱りがため。 また、尿の勢いが落ちたり 夜間尿、耳鳴、健忘(物忘れ)といった腎の弱りの諸症状が出ます。 治療は肝腎を補います

春の生き方。

内経知要では、次に四季に通じた生活の仕方について書いてくれています。 四気調神大論 論に曰わく春三月、此れを発陳という。 天地ともに生じ万物以て栄ゆ。 夜に臥し はやく起き、 広く庭を歩み、髪をこうむ(被)り、 形を緩くし、以て志をして生ぜしむ。 生かして殺すことなかれ。 予(あた)えて奪うことなかれ。 賞して罰することなかれ。 此れ春気の応。 生を養うの道なり。 之れを逆するときは、 肝を傷り、夏寒変を為す。 長を奉(う)けつぐ者少し ●春の三ヶ月(旧暦の1~3、新暦の2~4月)は、命が開き発する時期です。 木の芽時期で、植物もにょきにょき出てきますし、 虫も地中から姿を表します。 冬で溜め込んでいた生命力が上へ上へと解放する時期。 自然界がこうであるから、人間も当然この流れを受ける。 気が上にあがり気分も高揚しやすくなります。 また、上がり過ぎると発狂します。 春に発狂しやすいのはこの為です。 故に、上がりすぎた気を引き下げてやると治ります。 そこで、この春は髪を強く束ねず、 着衣も緩めにし 縛らずにゆったりとしておく。 気の出入を考えた場合に、 この時期に気をため込まない。 あくまで蓄えられた気を使い、循環させてやる時期です。 少しずつ外に向かう、動かす。 くよくよ家の中でじっとしていないこと。 ここでは 具体的に生かして殺すな 与えて奪うな なるべく誉めて 寛容でいろ 小さい事でくよくよするなと書いてあります。 つまりは大らかに★ これです。 ここで注意が必要なのですが 及ばない(この時期に心や体が動かない)のはダメですが、過ぎるのもこれまた ダメです。 実は、これが非常に多い。 簡単に言うと、ハイテンション、 これも過ぎたる状態と考える。 東洋医学でいう肝気の実。 興奮した状態 怒りの感情に支配されやすい。 気が上部に偏っているため 花粉症やアレルギー症状が出る。 目の症状はこれに起因する。 先述の発狂も起こります。 花粉症にしても 花粉が悪いのではなく、 花粉に反応する体に問題がある。 こういう状態を治せば簡単に花粉症は治る。 花粉の研究をしていても一向に人類は花粉症を克服は出来ない。 答えは受け手にあるのだから。 それを証拠に、都会に行くほど花粉症は多い。 花粉のせい? 田舎の方がよっぽど多い。 飛んで来るから? それは屁理屈です。花粉症にしろ、 癌治療にしろ、 風に当たらば割れてしまうような器を前にして やれ風が悪い。 いや雨が悪い。 と、永遠に繰り返している。 それを本末転倒と言わずしてなんと言おうか。 テンションを上げすぎず 心の紐をすこしく緩ます。 爆笑ではなく 心は常に微笑。 これが 春の生き方。 難しいですよ。 しかし、あなたの健康のために努力して下さい。 きっと大きな財産になる。

今夜の一枚

先日一目惚れして購入した植物。 詳しい事は忘れましたが フリーズドライ?みたいな加工がされていて、 本物なんですけどこのままの状態だということです。 写真はモノクロですが、 実物は美しい緑です。 変なところにピントが合っています。 へたくそなので許してください★ 往診中の新幹線にて撮影した富士山。 隣の席はタレントさんで、カメラを向けると誤解されそうだったので、 車両連結部の窓に移動して撮りました。 1938年生まれ、もうすぐ70歳のカメラで撮った写真です。 M3+summar50mm T-max100 Ⅲb、レンズ不明。

内経知要

すばらしかったので紹介いたします。 内経知要  1、道を生きる 上古天真論 素問上古天真論に曰(いわ)く。 夫れ上古の聖人の下を教えるや、皆之を謂う、 虚邪賊風(きょじゃぞくふう)之を避くるに時有りと。 恬憺虚無(てんたんきょむ)ならば、真気之に従う。 精神、内に守らば、病安(いづ)くんぞ従い来らん。 真人という者あり。 天地を提挈(ていけつ)し、陰陽を把握し、 精気を呼吸し、独立して神を守り、肌肉(きにく)一(はじめ)の若(ごと)し。 故に能(よ)く、寿(いのち)は天地を敝(つ)くし、終わる時有ること無し。此れ、其の道を生くるなり(其の道に生くるなり)。 至人(しじん)という者有り。 徳を淳(すなお)にし、道を全(まっとう)す。 陰陽に和し、四時に調(したが)う。 世を去り俗を離れ精を積み神を全す。 天地の間を遊行(ゆうこう)し、八遠(はちえん)の外を視聴す。 此れ、蓋(けだ)し其の寿命を益(ま)して、 強(すこや)かなる者なり。 亦、真人に帰す。聖人という者有り。 天地の和に処(す)み、八風の理に従い、嗜欲(しよく)は、 世俗の間に適(たのし)み、恚嗔(けいしん)の心無く、 行(おこない)は離るゝを欲せず、 服章を被(お)び、拳(おこない)は、俗を観(み)ることを欲せず、外、形を事に労せず内、思想の患(うれい)なし、 恬愉(てんゆ)を似って務め(つとめ、しごと)となし、 自得(じとく)を似って功(こう)となし、形体敝(やぶ)れず、 精神散せず、亦百を似って数(かぞ)う可し。 賢人という者有り。 天地に法則し、日月に象似し、星辰(せいしん)に弁列(べんれつ)し、 陰陽に逆従し、四時を分別す。 将(まさ)に上古に従って道に合同せんとす。 亦、寿(いのち)を益(ま)すも、極まる時あり 道生 道に生きるとあります。 昔の人は、よく天地の法則を「道」という字であらわしました。 人間が無病であり、よく生きるには、まず第一に 心や生活が天地の法則に従った生き方をせねばならぬ。 と淡々と強く教えてくれています。 人の健康ということのみを考えた場合、 やはり世間のうつろいだ価値観に捕らわれず、 心をあるがままに 天地のようにゆるりとし、 「恚嗔の心」を戒める。 つまり、トゲトゲした怒り 悪(にく)むことなく生きよと。 また、その様な真人の姿勢を「天地を提挈」する。 と表現しています。 「虚邪賊風」 身体の弱り 心の汚れの隙間から邪は入るのですよ。 とあります。 いやいや、そんなこと言ってられんよ。と思われるかもしれませんが、どうでしょう。 それは、何かを守る為に、或いは何かを表現する為に 社会という枠組みの中でしなければならないことが多い のではないでしょうか。 こんな世界です、 現在を生きるために必要なことですが、真理を悟った仙人を見つて、 我々、人類かの健康に一言アドバイスをお願いすれば 恐らくこういうことになるでしょう。 あくまで 人の健康を突き詰めて考えたらこうなりますよと。 そこに素晴らしさがあります。 これは医学書なのですから。 医学書の第一にこういうことをあげる。これが素晴らしい。 また、内経知要ではそれぞれの境涯において そのような超越した人間を4種類に分けて紹介していますので、 原文とともに以下に紹介いたします。 真人: 自然法則そのままの生活態度。 常に天地間の精気を呼吸し、邪気などは受けつけなかった。 肉体と精の力は一体であって、いくらでも長生きが出来た。 至人:陰陽の法則と調和し、四季変化に応じた生活をし、凡人のような放縦な生活をしない。 精力の無駄使いはせず、よく身体に蓄え、天地を自由に遊び、 とても遠くまで、眼や鼻が働く。 真人には及ばないが、同じような境涯に達する。 聖人:天地の調和の中で生活し、天地の運行に逆らうような生活はしない。 寒いからとむやみに暖房をつけたり、暑いからとむやみに冷たい物を飲むといった事はせず、風の吹きまわしにも注意を払い、世間並みの欲望 は持っていてもそれに執着しないから、 無理算段して自分の欲望を遂げようとはしない。 人を口噴しく怒り散らす事もなく、そうかと言ってトゲトゲしい意地悪なんかもない。 行う事も世間並みで、ことさらに世を超越することもなく、この点では真人や至人とは一寸異なる。 着物やアクセサリーは世間のものとは変わらないが、する事は一寸、一般人とは違う。 つまり、外観上は普通人の様であるが、行為は普通人ではない。 又、身体を無理に何かして過労に陥るようなことをせず、心の中であれこれし、思い悩むことがない。 至極、あっさりと何事にもこだわらず、自然に手に入ってくるもの満足 して欲張った心がない。 このようであるから、健康を害することがない。 賢人:聖人よりも一般格が下がるが世間の凡人達の様な、無思慮 無分別な人間ではない。天文や地の理を考え、日月や星辰の運行を観察し、 これに順応した生活をする真人、至人、聖人と違い、生まれてからの 研究と努力によってその知識をよく使いこなした生活をする。 然し、普通人の無茶苦茶な生活はしないからかなり長命を保つ。 原文  上古天真論 素問上古天真論曰。夫上古聖人之教下也。皆謂之虚邪賊風。避之有時。恬憺虚無。真気従之。精神内守。病安従来。有真人者。提挈天地。把握陰陽。呼吸精気。独立守神。肌肉若一。故能寿敝天地。無有終時。此其道生。有至人者。淳徳全道。和于陰陽。調于四時。去世離俗。積精全神。游行天地之間。覗聴八遠之外。此蓋益其寿命而強者也。亦帰于真人。有聖人者。処天地之和。従入風之理。適嗜欲于世俗之間。無恚嗔之心。行不欲離于世。被服章。挙不欲観于俗。外不労形于事。内無思想之患、以恬愉爲務。以自得爲功。形体不敝。精神不散。亦可以百数。有賢人者。法則天地。象似日月。弁列星辰。逆従陰陽。分別四時。将従上古合同于道。亦可使益寿而有極時。

国際グラフ誌の取材  元野球選手の角 盈男さんとの対談。

「国際グラフ」さんから取材依頼があり、 本日、元野球選手の角 盈男さんと対談いたしました。 先程、取材もようやく終わり、 今から2時半よりまた仕事があるので、 昼飯をとる時間も無いので こうして日記を更新しています。 慣れないことで非常に気を使いました。 4月号に掲載予定です。 この雑誌、書店で見かけたことはありませんが、 役所や金融機関、病院等が定期購読する月刊誌のようです。 仕事の関係で有名人に会うことはちょくちょくありますが、 今日会った角さんは 肝が据わっていて、 対談中も芯のある表情をしていたので 大したものだなぁと感心しました。 とても緊張しましたが、いい勉強になりました。 しかし、話すより やはり鍼をしている方が安心する。 こういうことにも慣れていかないと駄目だな。。 万博公園の写真をアップします。 LeicaM3+Elmar50mmF3.5/uc400

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