マンスリーアーカイブ 2月 2007

名言 『説苑』より

孔子曰く、良薬は口に苦うして 病に利あり 忠言は耳に逆(さかろ)うて 行いに利ありと 故に武王は諤諤として昌(さか)え 紂は嘿嘿(モクモク)として滅びぬ 君に諤諤の臣無く 父に諤諤の子無く 兄に諤諤の弟無く 夫に諤諤の婦無く 士に諤諤の友無きとは 其(その)亡せんこと たちどころにして待つべし                                『説苑』より 良薬口に苦しの出典を見ていたら思わぬところに収穫がありました。 以外にも良薬口に苦しの後が素晴らしい 良薬は口に苦いが 病を治すには利がある。 忠臣の言葉は聞き辛いものであるが 行いの上においては利がある。 それ故に、周王朝を建設した武王は直言する臣下により栄え 殷王朝の紂王は、黙ってものを言わない臣下の故に滅びたのであり、 ことの是非善悪を誰はばからず直言する諤諤の人が身近にいないと 没落するのは当然である。 確かに、反抗期の子を持つ親が、 子と共に成長するというのはよくあることである。 一鍼堂にも、二人の勉強生がいますが 彼らもよくよく学び、諤諤の徒となってもらわねばな、と思った。 私の方も諤諤の言を受け入れる 器を持ち合わさねばならないのだけれども。 まあ、修行ですね 神戸 野鳥園にて。 D200+VR18-200mm 25/1秒 F5.6

腹診  ~腹部にて体を診る~

よく 日本の漢方家でも腹診をしている光景を目にしますが、 あれは何をしているのか。 もちろん生体の虚実をみているわけですが、 実は、そこには一定の法則が存在します。 まず お腹ですが お腹全体の一面でもって全身の情報を投射してみます。 お腹一部で 上半身から下半身、 肺から腎、各々の状態をみることが可能です。 足裏の指圧も 舌や脈による診断も同じ原理です。 部分が全体の縮図であり、 細部でありながら全体の情報が反映されているのだという 先人の奇跡的な発見です。 極小レベルの遺伝子でもって人類の進化の歴史がうかがい知れるのと同じです。 具体的には、 心下(みぞおち)が頭部、上半身に相当。 臓腑では心、肺が該当する。 臍へ行くにしたがい下部へ。 つまり 臍と心下(みぞおち)との間(中カン)付近で脾胃を候う。 臍より下では下半身に相当し、臓腑では腎、膀胱が該当する。 脇は、東洋医学でいう少陽の位。 生命活動における蝶番の働きです。 臓腑では肝、胆。 例えば、ストレスが多く 気が上部で偏った場合は、 心下(みぞおち)に気が停滞します。 また、胃腸に負担をかけたり、 胃腸に弱りがあると、中カン付近に反応が出ます。 また腎や膀胱が弱れば臍の下の力がなくなってまいります。 このようにして 腹部でどこに病の原因があるかを調べる術を腹診といいます。 つまり 東洋医学ではどういう病気にはどういう治療法というマニュアルを設けることなく、 舌をみて、腹をみて、 背をみて、全身の経穴をみて、 それらの情報を集め、総合的に判断することで、 病の根本原因を探し当てる手造りの医療である。 ちょっと警戒している めねぎ★ D200 + AF DX Fisheye Nikkor ED 10.5mmF2.8G

難病

本日も難病の治療予約があった。 難病というものについて書いておこうと思う。 難病というと不治の病、決して治らないと思っている方が 多いと思う。 また、患者自身もそのように考えていることが多い。 病院でそのように言われたのであろう。 しかし、ひとつ言っておきたいことは、 難病=治らないとされているのは 「現代の西洋医学では治らない」ということである。 東洋医学の領域では決してそうではない。 病因病理を把握してしっかりと治療することで それは、不治の病ではなく 快方に向かっていくことが実に多いのである。 このことは 難病に立ち向かっておられる方に強く叫びたい ところである。 西洋医学は万全ではない。 むしろ  原因さえ把握出来ていない病が非常に多い。 東洋医学の懐は非常に深い。 リウマチなどもどんどん進行していくと思われているが、 しっかりと診察をし、治療に臨むことで、 それは 治療し回復しうる対象となるのである。 西洋医学では まだまだわからないかも知れないが、 東洋医学では、痺証と呼ばれ、 大昔から研究されているところである。 決してあきらめないで頂きたい。 私も人生を通して よく学び そのことを強く証明していきたいと 思う。 このところ寒いです。 どうか 風邪などひかれませんように。

情けない表情の犬

心斎橋で見かけた犬ころ。 非常に情けない表情をしておりました。 2006年12月12日 M3 + summar 50mm / uc100

フィルムスキャナ

先日購入した Nikonのスキャナ COOLSCAN V EDを試す。 感激! そして 気付いたこと。 やっぱりライカはいい。  空気感まで焼き付けます。 以上3点、新幹線の中から撮影した写真  Ⅲb、Summicron50mm /kodak uc100

便で知る体の状態

東洋医学では便によっても 体の状態を把握します。 ●硬いもの  硬いのですから、水分が不足している。  つまり、体が陽、熱に傾いていると考えます。  熱の症状が出ます。また、温めると症状が悪化します。  治療は 熱を取り去る方法を用います。  辛いものや、濃いものを取ると熱が余計にこもりますので  控えましょう。  ●水っぽいもの  今度は逆に水分が過剰な状態。  体が陰、冷えに偏った状態を示します。  症状は、冷やすと少症状が悪化する。  体が冷える食材はとっては駄目です。   (生もの、冷たい飲み物、乳性品など) ●泥のようなもの  これは、東洋医学では湿邪と呼び、お餅のような邪気です。  これがあると、天気の悪い日、雨の降る前などに  関節が疼いたりします。  湿邪は粘着質な邪気で、関節や下半身に溜まりやすいからです。  これは 胃腸が弱ると体内に生じやすいので、  胃腸を強める治療を施します。  湿邪を作る餅や、麺類などは控えましょう。 *注:簡単に書きましたが、本当はもっと専門的に診ていきます。

品川での治療日

本日は品川での仕事最初は簡単に考えていたが 毎週続けるのは、なかなか大変な作業。 まず、朝5時頃から準備を始めなくてはならない。 片道2時間半といえども新大阪へ要する時間も入れると、 結局6~7時間も電車に乗っていることになる。 海外に行ける。 そして、俺の睡眠時間より長い。 よく周りからは、東京まで行ってるのかすごいねぇ。 とか、羨ましいなあ。と言われるが、 あなた、毎週やってみなさいよ。 と、心の中でぼやく(笑) しかし、そんな小旅行じみたものの中で 身に付けた特技が2つある。 ①少し、適度に疲労しておく。そして、ぎりぎりまだ寝る。 睡眠をとって迎えると車中、目が冴えて余計につらい。 気合が入りすぎても治療は空回りする。 だから新幹線の中で眠くて2時間半の睡眠を要する程度に体力を保つ。 疲れ過ぎてはダメ。 問答無用、仕事にならぬ ②富士山を通るところで勝手に目が覚める。 というか気付く。パッと目が開く。 何度か富士山を撮るためにシャッターチャンスを狙っていたことがあっので、そ の影響か。 まぁ、何故か気付く。 そう言えば昔、親の車で帰宅するとき、いつも同じあたりで目が覚めて それをい つも得意気に思っていたことを思い出した。 我が特技、健在なり 今は新幹線の中 今日も良い治療が出来ればと願う。

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