下野です。
前回、「圖翼曰缺盆為五臓六腑之道」という一文を
ご紹介しました。
どういう意味かと考え、調べたところ
書き方は異なりますが、
これは『霊枢』に出てくる一文でありました。
今回はそのご紹介と、意味を説明します。
————————————————

『経穴纂要 5巻』(京都大学附属図書館所蔵)
『経穴纂要 5巻』(京都大学附属図書館所蔵)

『霊枢』師伝篇

岐伯曰
五蔵六府心為之主
骷骨有余以候●

————————————————
内容としては
「五臓六腑の主は心であり、
缺盆はその通り道である。
骷骨の満ちた状態で、心の状況を把握する」
といったところでしょうか。

この「缺盆為道」に関しては
馬蒔は「気の昇降の道が缺盆である」とし、
張介濱は「五臓六腑は心より命を受け、脈が缺盆に出る」としています。

同じことを言っているには変わりなく、
実際に缺盆には
多くの経脈が通っている(入・出など)点があり、
その面からも五臓六腑の道であると言えるとも思います。

アイキャッチ画像は
『経穴纂要 5巻』(京都大学附属図書館所蔵) です。

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here