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マンスリーアーカイブ 11月 2010

一見華やかには見えないものに真実はあったりするよ。

病を本となし 工を表となす。 自然治癒力と言うものがあり、 病める者自身で治すのが 本であり、 医者はこれを手伝うもので主役ではない。 よくテレビで医者が神の手と言われ その気になっているが、 敢えて神という言い方を引き継ぐなら 神は病人の身体の中に存在する。 医者はその神と語らう通訳のようなもの。 鍼をかざせばその神は輝く 正気がよく働いてくれる。 病は結果癒えるものだ。 戦争も医学も華やかな手法がわかりやすく もてはやされやすい。 しかし、対話で治めるもの 医にあっては未然に治す者が 誰の眼にも映りにくい中、その実 どんなに素晴らしいか。 未病治 メスを入れる者より これから病む事を知り 一声、或いは 一鍼することにより 大事にいたらないようにそっとおさめる事。 どんなに尊いことか。 また、 ある者達が 神の手と驕るのはどうだろうか。      林

蝉退

”せんたい”:セミの抜け殻。 辛涼解表薬(しんりょうげひょうやく) の生薬として漢方薬に使用されている。 [性味]甘、寒 [帰経]肺、肝 肺経の風熱を涼散し肺竅を開宣。 外感風熱の発熱声唖(声のかすれ)、麻疹、蕁麻疹などに有効。 肝経風熱を除き去風解痙・明目退翳の効能ももつ為、 小児の夜泣き、破傷風、角膜混濁などにも有効。 ※勿論、蝉退単独ではなく、他の生薬と使用します。 先日、写真を整理していると セミの抜け殻が大量に写っているものが・・・ 「なんだ、この写真?」と考えていたところ、 学生時代、中国研修で行った病院の漢方薬調合場で 撮った写真と判明しました。 あの頃友達と、 「日本のセミの抜け殻も生薬として買い取ってくれるんかな?」 と恥ずかしくなるくらい馬鹿な事を言っていたのを 思い出します。 生薬の中には、聞き慣れないものから、 普段の生活で目にするものまで多々あります。 今後、写真も掲載しながらご紹介していきます。 ※今回のセミに関してはやめておきます(笑) 下野 中医臨床のための中薬学(1992/01)神戸中医学研究会商品詳細を見る

本日もやっております。

世間は祝日ですが本日も通常通り行っています。 本日の初診予約はお受けしにくい状況ですが、 受付や窓口は対応させて頂いておりますので 明日以降の依頼など、なんなりとご用命下さいませ。 また 既存の患者様に対しては通常通り対応させて頂いております。

女嫌いだったのですが。

告白します。 女嫌いなとこが根本的にありました。 男が仕事に命をかける姿にこそ 美しさを持っていました。 しかし 先日、 出産を立ち会う機会があり 私の考え方が数日のうちに変わりました。 多くの女性が経験するであろう出産。 生死と隣り合わせ、 安全や絶対など全く通用しない領域で、 女性はまさに命に変えて子を産む落とす。 僕が目の当たりにした光景も 衰弱しながらも 腹を切ってでも子を 助けようとする修羅場。 命をかけ人生をなすのは 何も男だけではない事を知りばかりか、 あの女性の覚悟はそれ以上のものであった。 すべての女性に謝罪したいと思います。 女性を見直しました。 女嫌いが克服されそうです(笑) いやはや 女性は強し。 男性もまた強し。 命を輝かすその瞬間はともに美しい。

月による人体への影響

こんにちは、為沢です。 ある患者さまより、 「月の満ち欠けで体調の善し悪しを感じる」と 御話を御伺い致しました。 東洋医学の理論で説明できる事例ですので 月による人体への影響を御紹介したいと思います。 ”月始生、則血気始精、衛気始行。 月郭満、則血気実、肌肉堅。 月郭空、則肌肉減、経絡虚、衛気去、形独居。 是以因天時、而調血気也。”『素問』「八正神明論」 「月初めて生じるときは、気血もなめらかに流れ始め、 衛気ものびやかに行りはじめる。 月が満ちて満月になると、気血は充実し、肌肉は頑強になる。 月が欠けはじめると、肌肉は痩せ衰え、 経脈は空虚になり、衛気も減退し、肉体だけが残る。」 『素問』「八正神明論」より ”日月相応也。故月満則海水西盛、 人血気積、肌肉充、皮膚致、 毛髪堅、腠理郄、烟後著。 当是之時、雖遇賊風、其入浅不深。 至其月郭空、則海水東盛、人気血虚、 其衛気去、形独居、肌肉減、皮膚縦、腠理開、 発毛残、腠理薄、烟後落、当是之時、 遇賊風則入也卒暴。”『霊枢』「歳露論第七十九」 「日月の運行とも常に相応している。 故に月が満ちている時は、海水は西に盛んになり、 それに応じて人の気血もなめらかに流れ、 気血は充実し、肌肉は充ち、皮膚は緻密になり、毛髪は堅く 腠理は閉じる。賊風(ぞくふう…有害な性質を持った風で病を起こす) の侵入を受けても、浅い部位に侵入するだけで深く入ることはない。 月が欠けてくると、海水は東に盛んになり、 それに応じて人の気血も虚し、体表の衛気も減少するので、 外見は平常通りでも、その肌肉は痩せ、皮膚は弛緩し、 湊理は開き、毛髮は折れ、皮膚の筋目も粗く薄く、 皮脂も剥落(はくらく)する。 この時、賊風にあえば、その病深く入り発病も急激となる。」 『霊枢』「歳露論第七十九」より これは月の満ち欠けによる人体への影響を説いております。 満月の日には気血が充実してくるので、 普段から気血が弱っている人は体調が良くなってきます。 逆に、普段より気血が充実している人は気が溢れてしまいます。 満月の夜に精神が昂り、狼男に変身するという話は 気血が騒ぐという意味で説明ができます。 新月の日には気血が減少するため 普段から気血が弱っている人はさらに弱り易くなり、 普段から気血が充実している人は気が落ち着いてきます。 このため、虚証による慢性的な疾患で弱っている人は 新月の日に注意する必要があります。 満月・新月で体調の変化を敏感に感じる方いらっしゃると思います。 そのため、鍼灸師は月齢にも注意し、 患者さま一人一人体に合わせた施術をすることが 大事になって参ります。  為沢

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