『傷寒論鍼灸配穴選注』緑書房より
『傷寒論鍼灸配穴選注』緑書房より

どうも為沢です。

傷寒論の記事を作成するにあたり
いろいろな文献を読んでいるのですが、
今日はその内の一つ『傷寒論鍼灸配穴選注』を御紹介します。
この本は『神農本草経』『本草鋼目』などとともに漢方の原点と
言われる『傷寒論』の解説書の一つであり、
湯液家を対象とした『傷寒論』の解説書が多い中で、
湯液と鍼灸の両面から、条文一つ一つに対し考察を加えたものであります。
その中身については、鍼灸の配穴が結構多々あるところもありますが、
解説文はとても素晴らしいです(主観ですが)。
書籍の初版が1996年と記されておりますが、
現在では絶版で入手するのが大変困難な書籍です。

Amazonより
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(ちなみにAmazonさんで検索すると、ブログ作成時の
2012年1/23現在・中古¥150,000-の値段でした!→)

私はここ何年も探してやっと去年の夏に入手しました。
鍼灸関連の本は多く刷らないため、すぐ絶版になるので
新しい書籍が出れば早めにチェックする習慣をつけております。


はい。
では、今回の傷寒論は弁太陽病脈証并治(中)五十四章と五十五章。
五十四章では、時々発熱して自汗出となる場合の証治について述べており
五十五章では、傷寒時に鼻血は出たが治らない場合について述べています。


弁太陽病脈証并治(中)
五十四章

病人蔵無他病、時發熱、自汗出而不愈者、
此衛気不和也、先其時發汗則愈、宜桂枝湯。
用前第十二方。

和訓:
病人蔵に他病なく、時に発熱し、
自汗出で、而るに愈えざるものは、
此れ衛気和せざるなり。
其の時に先んじて発汗すれば則ち愈え、
桂枝湯に宜し。前の第十二方を用う。


病人蔵無他病
「蔵」とは広く臓腑を指しており、
臓腑に病がないことを言っている。

時發熱、自汗出而不愈者
「時發熱、自汗出」というのは
邪気に対する抵抗力が低下していることを指す。

此衛気不和也
「衛気不和」というのは、五十三章で書かれている
「衛気不共営気諧和」という文章を簡単に述べたものである。

先其時發汗則愈、宜桂枝湯
「先其時」とは発熱があって自汗が出るより以前のこと。

桂枝湯こちらを参照
【古医書】傷寒論を読む:弁太陽病脈証并治(上) 十二章・十三章桂枝・芍藥・甘草・生薑・大棗

提要:
時々発熱して自汗出となる場合の証治について述べている。

訳:
患者の臓腑はいかなる病もないのに、
しばしば発熱し、自汗が出て、そして一向に治らないなら、
これは衛気不和が原因である。
この場合、発熱して自汗が出る前に発汗法を用いれば治癒し、
桂枝湯で治療するのがよい。第二十法。
前記第十二法の処方を用いる。


五十五章

傷寒、脉浮緊、不發汗、因致衄者、
麻黄湯主之。二十一。
用前第五方。

和訓:
脉浮にして数なるものは、発汗すべし。麻黄湯に宜し。
二十一。
前の第五法を用いる。


傷寒、脉浮緊、不發汗、因致衄者、麻黄湯主之
汗と血は同源であるため、
鼻血があれば邪は解けていくものであるが、
それでも完全に解けない場合は麻黄湯を用いて助けるとよい。

麻黄湯こちらを参照↓
【古医書】傷寒論を読む:弁太陽病脈証并治(中)三十五章麻黄・桂枝・甘草・杏仁

提要:
傷寒時に鼻血は出たが治らない場合について述べている。

訳:
傷寒の病で脈象は浮緊であったが、
丁度よい時期に発汗させられず、
それで鼻血がおこった場合は、
麻黄湯で治療するとよい。第二十一法。
前記第五法の処方を用いる。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』  績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:
『中医臨床家のための中薬学』 医歯薬出版株式会社

画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみてあげて下さい。

為沢

2 コメント

  1. 木田先生は三木市で鍼灸院をされてます。
    勉強会もされていますので、ご興味があればお問い合わせください。

    • コメントありがとうございます!
      ネットで拝見しましたが木田先生は主に日曜日に勉強会されているようですね。
      当院では土日も診療しているので、お伺いするのは難しいかも知れませんが
      教えて頂きありがとうございます!

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