地底の太陽
地底の太陽

こんにちは、為沢です。
先日、万博記念公園のEXPO’70パビリオンで開催中の
「岡本太郎 地底の太陽展」へ行って参りました。
太陽の塔には主に、輝く未来を象徴する頂部の「黄金の顔」
胴体には現在を象徴する「太陽の顔」、
背面には過去を象徴した「黒い太陽」があります。
そして万博開催当時、地下には第4の顔「地底の太陽」が
展示されていましたが、現在展示されている地底の太陽は
原寸大に再現されたもので、当時の物は行方不明のため
未だに捜索中のようです。。wikipediaにて1993年を最後に
様々な処理の
ドサクサ
で行方不明となってしまった。“ 
説明されています。…なんてアバウト!!
本物があれば是非見てみたいですね。

では、今回の傷寒論は弁太陽病脈証并治(中)三十五章です。
三十五章では、太陽傷寒証における証と治療上の特徴について述べています。


弁太陽病脈証并治(中)三十五章

太陽病、頭痛發熱、身疼腰痛、骨節疼痛、
惡風無汗而喘者、麻黄湯主之。方五。
麻黄三兩、去節 桂枝二両、去皮 甘草一兩、炙 杏仁七十個、去皮尖
右四味、以水九升、先煮麻黄、減二升、去上沫、内諸藥、
煮取二升半、去滓、溫服八合。覆取微似汗、不須啜粥、余如桂枝法将息。

和訓:
太陽、頭痛発熱、身疼腰痛、骨節疼痛、
悪風し汗なく喘するものは、桂枝湯之を主る。方五。

麻黄三兩、去節 桂枝二両、去皮 甘草一両、炙 杏仁七十個、去皮尖
右四味は、水九升を以て、先ず麻黄を煮て、二升を減じ、上沫を去り、諸薬を内れ、
煮て二升半を取り、滓を去り、八合を温服す。
覆いて微かに汗するに似たるを取り、粥を啜るを須いず、余は桂枝の法の如く将息す。


太陽病、頭痛發熱
太陽病表証の特徴は、頭痛、発熱、悪風である。

身疼腰痛
身疼は身体が痛んだり、疼くこと。腰痛は腰の一部が痛むこと。

骨節疼痛
関節が痛んだり、疼くこと。

惡風無汗而喘者、麻黄湯主之
太陽傷寒証は中風証と異なり、
無汗・発熱。凝滞の性質を持つ陰邪の寒が表で実となり、
表を覆って腠理を塞いでしまうため、
汗は外に出ることができず、熱が内に籠り発熱する。
陽気をうまく循らすことができず、
衛気も営気も鬱滞し気が滞るので、身体が疼き痛む。
表邪は発汗により外に追い出されないと、
皮毛に主る肺に迫り喘となる。
このように麻黄を用いる症状は、
発熱・悪風・無汗・身疼・頭痛・腰痛・骨節疼痛・喘の八つである。

 

方義

麻黄
麻黄

麻黄
基原:
マオウ科のシナマオウをはじめとする
同属植物の木質化していない地上茎。
去節麻黄は節を除去したもの。
辛温・微苦で肺・膀胱に入り、
辛散・苦降・温通し、肺気を開宣し腠理を開き
毛窮を透して風寒を発散するので、
風寒外束による表実無汗や肺気壅渇の喘咳の常用薬である。
また、肺気を宣発して水道を通調するとともに、
膀胱を温化して利水するので、
水腫に表証を兼ねるときにも適する。
辛散温通の効能により、散風透疹・温経散寒にも使用できる。
ここでは、麻黄を加えることで発汗を強くする。

桂枝
桂枝

桂枝
基原:
クスノキ科のケイの若枝または樹皮。
桂枝は辛甘・温で、主として肺・心・膀胱経に入り、
兼ねて脾・肝・腎の諸経に入り、
辛散温通して気血を振奮し営衛を透達し、
外は表を行って肌腠の風寒を緩散し、
四肢に横走して経脈の寒滞を温通し、
散寒止痛・活血通経に働くので、
風寒表証、風湿痺痛・中焦虚寒の腹痛・
血寒経閉などに対する常用薬である。
発汗力は緩和であるから、
風寒表証では、有汗・無汗問わず応用できる。

 

甘草
甘草

甘草
基原:マメ科のウラルカンゾウ、
またはその他同属植物の根およびストロン。
甘草の甘平で、脾胃の正薬であり、
甘緩で緩急に働き、補中益気・潤肺祛痰・止咳・
清熱解毒・緩急止痛・調和薬性などの性能を持つ。
そのため、脾胃虚弱の中気不足に用いられる。
また、薬性を調和し百毒を解すので、
熱薬と用いると熱性を緩め
寒薬と用いると寒性を緩めるなど
薬性を緩和し薬味を矯正することができる。
ここでは甘緩和中と諸薬の調和に働く。

杏仁
杏仁

杏仁
基原:
バラ科のホンアンズ、アンズなどの種子。

苦味のあるものを苦杏仁、
苦味がなく甘味があるものを甜杏仁と称するが
植物形態的な違いはない。
杏仁は苦辛・温で、肺経気分に入り、
苦降・辛散により下気・止咳平喘するとともに
肺経の風寒痰湿を疏散するので、
外邪の侵襲や痰濁内阻による
肺気阻塞で咳喘・痰多を呈するときに適する。
熱には清熱薬を、寒には温化薬を、
表邪には解表薬を、燥邪には潤燥薬を、
それぞれ加えることにより邪実に対処することができる。
また、質潤で油質を含み、
滑腸通便の効能をもつので、腸燥便秘にも有効である。

・麻黄湯について
辛散温通の薬物で開表発汗し、邪を外に駆逐する。

辛苦・温の麻黄が主薬で、
衛陽を宣通し肺気を宣発して、
発汗するとともに邪を外透させる。
営気が渋滞し疼痛を伴っているときには、
衛気を宣発する麻黄だけでは不十分であり、
透営達衛と温経散寒に働く桂枝を加え、
発汗解表・散寒の効力を強めて止痛する。
宣肺の杏仁は達邪を補助する。
炙甘草は諸薬を調和させ、麻黄・桂枝の宣発が峻烈に
すぎないように抑制し、発汗過多による正気の損耗を防止する。
なお、麻黄は宣肺平喘に、
杏仁は宣肺・降気・止咳平喘に働き、
肺気不宣にともなう喘咳を解除する。

提要:
太陽傷寒証における証と治療上の特徴について述べている。


太陽病に罹って、頭痛、発熱、身体疼痛、腰痛、関節痛、
悪風悪寒があり、身体に汗が出ず息が喘ぐ場合は、麻黄湯で治療する。方五。

麻黄三兩、節を除く 桂枝二両、皮を除く 甘草一両、炙る 杏仁七十個、皮尖を除く
右の四味は、九升の水で、先に麻黄を、水が二升に減るまで煮て、浮かんだ泡を取り除き、残りの諸薬を入れ、
二升半になるまでさらに煮て、滓を除き、八合を温服する。
覆って微かに汗ばませるが、粥を啜る必要はなく、その他は桂枝湯の療養法に同じ。

 


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』     東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』  績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:
『中医臨床家のための中薬学』 医歯薬出版株式会社


岡本太郎先生
岡本太郎先生

おまけ

パビリオン入場してすぐに
岡本太郎先生のマネキンがいらっしゃいます。
そのリアルな出で立ちにはちょっとビックリしました(笑)
(展示会場内は撮影O.Kでした)

為沢

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