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こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論しょうかんろん』の解説です。

今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百五十三章。
この章では、厥陰病に誤汗して変証に至った場合の治療について
詳しく述べております。



大汗出、熱不去、内拘急、四肢疼、又下利厥逆而悪寒者、四逆湯主之
「大汗出、熱不去」より病人は以前から有熱であることがわかる。
本証は厥陰病の厥冷と発熱が勝復したものであるが、
医者がこの病理を理解せず、汗法により発熱を除こうとして
大汗出させ、陽気を強く損なわせた。
この肝木と水寒の邪は極めて盛大なので、表に出現している格陽熱も除かれない。
そして腹部のひきつり、四肢の筋肉の痙攣、
疼痛は、津泄・陽亡、陰寒内盛により生じる。
さらに下痢、四肢厥逆、悪寒がさらに出現すれば、
病がすでに深く、陽気が外に漏れ、真陽が下脱した重症である。
この場合は四逆湯で回陽・固脱して変証を治療すればよい。

四逆湯
こちらを参照→【古医書】傷寒論: 弁陽明病脈証并治 二百二十四章・二百二十五章

提要:
厥陰病に誤汗して変証に至った場合の治療について。

『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
汗は多量に出たが、依然と発熱があり、腹内が拘急し、四肢が痛み、
さらに下痢と四肢厥冷と悪寒がある場合は、四逆湯で治療する。
甘草二両、炙る  乾薑一両半  附子一個、生で用いる、皮を除く、八片に割る 
右の三味を、三升の水で、一升二合になるまで煮て、
滓を除き、二回に分けて温服する。
頑強な人では大きめの附子を一個、乾姜は三両とする。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社

『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房

『増補 傷寒論真髄』  績文堂

『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:為沢 画

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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