【勉強生募集】
①勉強生 ②受付スタッフ
を若干数募集中です。詳しくはお問い合わせ下さい。


こんにちは、本多です。

今回から
腹證奇覧に記載しております、
「桂枝加葛根湯」について紹介して参ります。


桂枝加葛根湯

本方内二於イテ、葛根ヲ加。
若此證ニシテ無汗モノハ、更二麻黄ヲ加テ、葛根湯ト名、
葛根之ガ君トナリテ、其ノ方意頗異ナリ。
几几ハ項背強テ、反顧伸舒シガタキヲ形容シタル辞ナリ。
其強ノ一等甚シキヲイハンガ爲二、此形容ノ文字ヲ加タルナリ。
案ニ、葛根湯ハ、桂枝加葛根湯二麻黄ヲ加タル方ナレバ、
他ニ例セバ、桂枝加葛根麻黄湯トイウベキヲ、改テ葛根湯ト名タレバ、
其病態コトナルユエ、葛根ヲ主トシテ別二一方ヲ立ナリ。
其コトナル所ハ、僅カニ無汗ノ一證ナレドモ、此無汗平常ノ無汗ノ謂ニアラズ。
是
故ニ、桂枝加葛根湯ノ證ニ反汗出トイフテ、反ノ字ヲ下タリ。
是則葛根湯ヲ本方トシテ、汗無ルベキモノ反テ汗出ルヲ以、
桂枝湯ニ加味スルノ意ヲ示タルナリ。
於是、古人病ヲ診シ證ヲ審ニスルノ精密ナルコトヲ見ベシ。
抑、汗出ルユヘンヲ考ルニ、汗ハ水穀ノ精液ニシテ、熱ニヨッテ發越シテ、
腠理ニ洩イヅルモノナリ。是故ニ、表證ノ汗ハ流ガ如ナラズ、
所謂、尺膚滑其淖澤者是ナリ。


腹證奇覧翼の「桂枝湯・頭項強痛の證」に記載されている原文を一部抜粋しております。

文頭の本方とは桂枝湯のことで、
桂枝加葛根湯は桂枝湯に葛根を加えたものとの記載があります。

では
桂枝加葛根湯の効能について
桂枝湯は解肌発表・調和営衛の効能があるのに対して、
そこに葛根が加わると、
解肌舒筋、
表から少し奧に入った邪を除くことができます。


葛根(かっこん)

葛根
葛根

マメ科のクズの周皮を除いた根。
性味:甘・辛・凉
帰経:脾・胃

主な薬効と応用:
①解肌退熱:外感表証の発熱・無汗・頭痛・項背部の強張りなどの症候、
また、悪寒が強い表寒証に用いる。

②透疹:麻疹の初期あるいは透発が不十分なときに用いる。

③生津止渇:熱病の口渇や消渇などに用いる。

④昇陽止渇:脾虚の泥状~水様便時に用いる。

備考:表虚多汗時には用いてはならない。


桂枝湯で太陽風寒を除き、
葛根を加えて陽明経に入ろうとする邪を除くことを目的とします。

傷寒論には以下の記載がみられます。

「太陽病、項背強几几、反汗出、惡風者、桂枝加葛根湯主之。」

「太陽病、項背部がひきつれてこわばるが、
反って汗が出て悪風するものは、桂枝加葛根湯で治療する。」
となります。

太陽病であれば通常
寒邪によって太陽経の経気が阻害され
腠理が閉ざされるので、
本来なら汗は出ないはずだが、
汗が出ているので、
「反(かえって)」と表現されています。

もし、
桂枝加葛根湯の証で
無汗のものは、
葛根湯を用いる必要があります。

続く


参考文献:

『漢方概論』 創元社
『腹證奇覽』 盛文堂
『腹證奇覧 全』 医道の日本社
『傷寒雑病論』
『傷寒論を読もう』 東洋学術出版
『症状による中医診断と治療』 燎原
『中医臨床のための方剤学』
『中医臨床のための中薬学』 神戸中医学研究会

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here