見納めの381系@新大阪駅
見納めの381系@新大阪駅

下野です。
昭和の雰囲気が残り、
「こうのとり」として運用されている
国鉄特急色381系車両。
僕が小学生の頃には
よく見る事が出来た電車ですが、
今月末を以って引退するようです。
これも時代の流れなので、
仕方がないことなのでしょう。

では「薬性の歌」の記事に参ります。


【原文】
延胡気温、心腹卒痛、通経活血、跌撲血崩。
薏苡味甘、專除湿痺、筋脈拘攣、肺癰肺痿。
肉蔻辛温、脾胃虛冷、瀉痢不休、功可立等。
草蔻辛温、治寒犯胃、作痛嘔吐、不食能治。
訶子味苦、渋腸止痢、痰嗽喘急、降火斂肺。

<第二十に続く>


【解説】
延胡は気温。
気滞や血瘀による脘腹痛に用いる。
通経行気、活血するので、
打撲や血崩にも用いる。

薏苡の味は甘。
湿痺を除く。
筋脈の拘攣や肺化膿症、肺萎に用いる。

肉蔻は辛温。
脾胃の虚冷、下痢が止まらない
などに効果がある。

草蔻は辛温。
寒邪犯胃を治療し、
嘔吐や食欲不振を治す。

訶子は味苦。
渋で腸に働き下痢を止め、
肺に入って斂肺、降火に働き
痰嗽、喘急を治す。

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◉延胡索

ケシ科のエンゴサクの塊茎。
性味:辛・苦・温
帰経:脾・肝・心・肺
効能:
①活血行気・止痛
・気滞血瘀の月経痛や無月経、産後瘀阻の腹痛などに。
方剤例 → 延胡索散・玄胡索散
・肝鬱気滞、血瘀の胸脇痛や上腹部痛に。
方剤例 → 金鈴子散
・打撲外傷による痛みや腫れに。
・寒滞肝脈による気血凝滞の疝痛に。

◉薏苡仁

イネ科のハトムギの種皮を除いた成熟種子。
性味:甘・淡・微寒
帰経:脾・胃・肺

※本多先生による解説はこちら → 薏苡附子敗漿散/腹證奇覧

東南アジアの国では、
ハトムギの殻を手で割って
おやつ感覚で食べる習慣もあるようです。

◉肉豆蔻

ニクズク科ニクズクの成熟した種子から
種皮を除いたもの。
性味:辛・温
帰経:脾・胃・大腸
効能:
①渋腸止瀉
・脾虚寒による慢性泥状〜水様便、脱肛に。
方剤例 → 養臓湯
・脾腎虚寒の五更泄瀉に。
方剤例 → 四神丸

②温中行気
・脾胃虚寒の気滞による腹痛や腹満、嘔吐に。
方剤例 → 肉豆蔻丸

◉草豆蔻

ショウガ科のハナミョウガの成熟した種子。
性味:辛・温
帰経:脾・胃
効能:
①健脾燥湿・散寒
・脾胃虚弱で寒湿が鬱滞したために食欲不振や嘔吐、
上腹部痛、冷えなどに。
方剤例 → 厚朴温中湯・実脾飲

②温胃止嘔
・胃寒の悪心嘔吐や上腹部痛に。
方剤例 → 草豆蔻飲

◉訶子

シクシン科のミロバランの果実。
性味:苦・酸・渋・平
帰経:肺・大腸
効能:
①渋腸止瀉
・寒熱の問わない慢性下痢に。
方剤例 →訶子散
・虚寒の慢性泥状〜水様便や脱肛に。
方剤例 → 訶子皮散

②斂肺下気開音
・肺虚の呼吸困難や咳嗽、嗄声、失音に。
方剤例 → 訶子湯・訶子飲・訶子清音湯
・痰火鬱肺の咳嗽や失音などに。
方剤例 → 訶黎勒丸

③その他
・性器出血や帯下、頻尿に。


<参考文献>
『万病回春解説』 創元社
『万病回春.巻之1-8』 早稲田大学 古典籍総合データベース
『まんが漢方入門』 医道の日本社
『中医臨床のための中薬学』 医歯薬出版株式会社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

下野

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