マンスリーアーカイブ 5月 2009

経穴解説 No.11(手陽明大腸経 肘髎~巨骨)

お久しぶりです。 一鍼堂スタッフの為沢です。 最近、湿気が籠ってきましたね。 梅雨入りしそうな気配でございます。 湿邪に御注意を。 受付日誌にも書いてありますが 一部の竹がとても元気に伸びに伸びて、 どうなってしまうのか心配しております。 良かったら見に来て下さい♪ はい。 今回は手陽明大腸経の ・肘髎(ちゅうりょう) ・手五里(てごり) ・臂臑(ひじゅ) ・肩髃(けんぐう) ・巨骨(ここつ) を御紹介致します。 手陽明大腸経 肘髎(ちゅうりょう) 肘髎は曲池の外側上方1寸で、 上腕骨外側上顆の上縁にあります。 スポーツでしたら、テニスのバックハンドでよく痛める箇所ですね。 気の歪みから痛める方も多いですが、 原因として 肝鬱(肝気の鬱滞)や飲食の不摂生が土台としてあり、 スポーツをきっかけに痛める方も多いです。 あくまで「きっかけ」と「原因」とは違うものなので 御注意して下さい。 この場合、肘髎に直接施術することは少なく 原因を探り、御体に合わせた施術穴を探します。 手五里(てごり) こちらも施術ではあまり使用致しません。 診断点として診ます。 足厥陰肝経にも「五里」という経穴があり 肝経の五里は大腿部にあるもので、足の五里と呼び 上腕のものは、手の五里といいます。 禁鍼穴ですので御注意下さい。 臂臑(ひじゅ) ここも診断点として診る経穴です。 取穴部位は肩髃穴の下3寸で、三角筋の前縁ですが、 人によって三角筋の発達が異なるので個人差があります。 なので、三角筋の中に当たる方や、 三角筋の下縁に当たる方もいらっしゃいます。 文献には、主治に頸部リンパ結核、頸項の緊張とあります。 私はあまり使用しないですが 頸項部に繋がって作用するようです。 実践して確かめてみます。 肩髃(けんぐう) 別名を中肩井、肩偏(<千金方>)、扁骨(<外台>) といいます。 取穴の仕方は… 上腕を水平に挙げて肩関節部に出て来る 2個の凹みの内、前の凹みが肩髃です。 肩髃は陽蹻脈が交会するところで 手太陽小腸経の支正から十五絡の支別も ここへ入ってきます。 また、足少陽胆経もここに流注しており、 肩髃はとても重要な経穴であります。 <図翼>此之穴主瀉四支之熱 (この穴位は主に四肢の熱を瀉すことができる) とあるように、 陽経の流れが入り組んでいるため 肩髃は一身の熱を瀉すことに有効です。 巨骨(ここつ) こちらもあまり使用しません。 深い刺鍼は気胸(胸腔に穴があく症状)を起こす 可能性があるので、禁忌です。 参考文献: 『針灸学』  『臨床経穴学』 東洋学術出版社 『東洋医学講座 第六巻 取穴篇』自然社 『藤本蓮風 経穴解説』メディカルユーコン        『兪穴学』 たにぐち書店 『経絡経穴概論』 医道の日本社  為沢

{受付日誌}竹の生長が止まりません。

竹もタケノコもぐんぐんと知らない間に伸びてゆきますが、まさか身近で目の当たりにするとは思いもしませんでした。こんにちは受付です。 見てもらえば分かるとおり、すごいことになってます。 竹から一部がジャングルです。 都会のオアシスですね(棒読み) ではでは♪

『五行』解説 (土-脾)

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。 スタッフの新川です。 臨床において、 患者さんに 東洋医学を分かり易く説明しようと 日々奮闘しておりますが、 私自信、うまく説明出来ず なかなか難しいものだな と感じております。 少しでも東洋医学を理解して頂きたい! と思い、この『五行』解説を始めました。 早速ですが今回は、土と脾です。 土-脾 土は 事物が生成・発展する基盤。 稼穡(種まきと収穫) の性質をもちます。 また東洋医学において、 土は根本、中心を表します。 生物が生きていく為には 大地が必要不可欠です。 一方脾(胃)※注1ですが、 体の中で言えば真ん中(中焦)に位置します。 また飲食物を取り入れ、体のエネルギーに変換します。 どんなに性能のよいクルマでも、 燃料が無ければ動きません。 このことから脾(胃)の役割は重要な事が分かります。 また脾(胃)の働きが悪くなると 飲食物を体内に取り入れても うまく消化しきれなかったり、 負担になったりします。 これは車で言えば ガソリン(飲食物)を入れても 燃料タンク(脾胃)が故障していて うまいこと走らない、というところでしょうか。 常に体もメンテナンスが必要です。 ちなみに、 実際臨床においても 養生指導として 脂もの、甘いもの、お酒を 控えて頂くことが多いですね。 『五行』解説はまだまだ続きます! ※注1  脾と胃は互いに協力し合って 飲食物の消化吸収の大役を担っております。 そのため表記としては脾(胃)とします。 参考文献:『鍼灸学[基礎編]』        『中医弁証学』        『中医基本用語辞典』  東洋学術出版社        『臓腑経絡学』       アルテミシア

{受付日誌}家庭(?)菜園始めました!

冷やし中華始めました!風な感じでこんにちは、受付です。 一鍼堂自慢の植物たちの紹介をしてきた受付ですが、今回新たにプチトマトを育てることにしました。 近所のお花屋さんで苗と土を買い、支柱を立ててみました。 夕方に撮ったので、上から電灯に照らされてキレイです(あ、自慢ですスイマセン…へへ) これからきっとどんどん育ってたくさんの実をつけることと思います♪ 皆様にお裾分けできるぐらい実がなりますように。一鍼堂に来られた際はぜひ見てやって下さいね。 ところで。 迷信なのかわかりませんが、植物に音楽を聴かせるといいとか話しかけてやるのがいいとか聞きます。植物にそういう音の振動を与えると生育がよくなるとか…! な の で、一緒に生長を応援してくださると嬉しいです(o^▽^o) ではでは♪ 追伸 偉そうに言ってますが一鍼堂の植物は男性スタッフが管理しております^^: なので枯れたら男性スタッフのせいです(嘘です)

中医学解説

どうも、下野です。 新型インフルエンザの影響でしょうか、 ここ一週間、 一鍼堂の周りはやけに静かでした。 しかし、今朝から 大阪では学校が再開され、 朝から子供たちの元気な声が響いておりました。 お昼間も子供たちが近くの公園で遊んでおり、 「いつもの光景が戻ってきたな~」と思いながら 記事を作成しております。 では、ここからは本題に入ります。 今回は中医学解説です。 が、今までの様に「○○証」を説明するのではなく 今回からは数回に分けて 鍼灸師が患者さんを施術するにあたり 必要な”四診”について書きます。 内容的には、鍼灸師を目指す学生さん 向けとなってます。 ”四診”第1回目は 『望診』です。 『望診』とは、 視覚によって患者さんの 皮膚の色・形態(体型)・神(精神)・動作・舌・ 排泄物を観察し、疾病の状況を理解する診察法。 『望診』がきっちり出来れば、 一目見ただけで「この人、此処が悪いんじゃないか」 と思える様になります。 (ただ望診だけで、決めつけてはいけませんけどね) 『望診』は、ただ本を読んでいるだけでは 身に付きません。 普段から鍛えることが大切です。 (他の診察法もそうですが…) ではどうやって鍛えるのか? 学生さんであれば、通学に電車、バス等を 使われていると思います。 その際に、教科書を読んで勉強するのもいいですが 近くにいる方々を見て下さい。 また街中でも、人を見る様にして下さい。 女性で化粧をされている方でも よく見るとある部分だけ乗りが悪かったり、 歩いている方でも 膝の曲がりが左右で違ったり、歩幅が違ったり 重心が左右どちらかに偏っていたりetc 様々な事が見えてきます。 また望診がうまくなれば その人の歩行や動きを真似する事が出来、 「この経絡の動きがよくないな」なども わかり、治療にいかせます。 非常に面白いですよ。 是非、実践してみて下さい。 ※電車の中で ただじっと見るのだけはお勧めしません。 相手も不審がりますから… そこら辺は気をつけて下さい。 下野

文章、デザインの模倣および転用を固く禁じる

当院のデザインや構成、文章などををまねた 類似サイトの報告がございました。 ホームページはその会社そのものの色や形が出るべき物だと 信じていますので、そのようなサイトは絶対に許せません。 当院は素人の院長が何度も手書きでおこし、 担当者と一生懸命企画して作り上げたサイトです。 みんな同じで面白くないという思いよりテンプレートも使用せず 1から手書きで起こしました。 所詮は鍼師、 素人なので1年以上かかりました。 不器用ながらも一鍼堂の雰囲気がそのまま出たと 思い入れのあるものになりました。 デザインに優れたものやプロの方は たくさんいらっしゃると思います。 きれいなサイトを立ち上げたければ そういったデザイン会社に頼むべきです。 サイトの運営会社は 即席でコピーするような行為はやめて下さい。 非常に悲しく思います。 思いや言葉 色や形は 私にとって それ以上に大事な存在です。 泥棒に入られて金品を盗まれる方がよほどましです。 少し怒り また大きく傷ついています。 もしそのようなサイトを見かけられた方は一鍼堂の方まで 匿名でも結構なので報告いただけるとありがたいです。 どうか宜しくお願い致します。 ※転用、模倣サイトに関しては法的措置も含めて しかるべき対応を取らせて頂きます。    一鍼堂院長 林

「無い」ことの広がり

人類の運命を眺めわたし、 その深さをさぐると、 そこに絢爛と、凄みをおびた文化の色・形が ぎっしりつまっている。 ところがまたその裏に、 無限の虚が口をひらいている。 私はその方に、 かえって息のつまるような実体の予感、 神秘感をおぼえる。 より根本的だからだろうか。   岡本太郎 形を成す陰と その裏に必ず 存在する作用としての陽 ダイナミックな陽気があるからこそ 形は形として成り立つ 陰陽互根とはこれをこれいうのだろう。 あなたはダイナミックな気の営みを感じるだろうか。 目に見える物に惑わされるな。 そう叫びたい。 太郎先生らしく文字を真っ赤に染めてみた。   林玄一

最新記事一覧

人気の記事ランキング

院長のオススメの記事