宮村です。
今回は臓腑弁証の肝・胆病弁証の
肝脈瘀阻について勉強した内容を書いていきます。

肝脈瘀阻
肝脈瘀阻とはさまざまな原因によって
肝経の血液循環が瘀滞して通じなくなったりしたために、
疼痛やしこりなどが発生する病機変化である。
肝脈瘀阻の原因は以下の6種類に大別される。

1.血因寒凝
寒邪が肝脈を襲えば気血が寒邪のために凝滞し、
経脈が収引すれば経脈は引きつれて
気血が瘀滞して小腹から睾丸にかけて
牽引痛などの病変を生じる。

2.血因熱結
熱邪が気津を消耗すれば、瘀ができる。
また熱邪が厥陰に深く入り込んで瘀と熱が結合すれば、
絡脈が瘀によって塞がる。
どちらの場合も肝脈瘀阻となる。

3.心気が虚衰し、血液循環が悪くなる。
血液の循環は心気によって推進されるので、
心気が衰えて推進力がなくなれば、
肝脈に瘀血が滞って、
唇が紫色になる・動悸・息切れ
脇下に塊ができて痛むなどの症状が現れる。

4.気滞血瘀
肝は疏泄を主宰し、血流を調節する機能があるので、
肝気が鬱結し疏泄機能に異常をきたせば、
血は気という推進力を失ってうまく流れなくなり、
肝脈瘀阻となる。

5.外傷瘀血
転倒したり刃物による怪我で肝絡を損傷すれば
血液が瘀滞となる。

6.出血から瘀を招く
血の湧出と血瘀とは本来相反する病理であるが、
出血から血瘀を誘発したり、
反対に血瘀があるために出血したりと、
2つの病理が転化することがある。
例えば肝陽が極度に高ぶって疏泄機能が太過すれば、
血と気とが一緒に上昇し血が脈から溢れ出して竅を塞ぎ
ついには出血という病機から瘀血が
絡を塞ぐという病機に転化する。


参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』  東洋学術出版
『中医病因病機学』  東洋学術出版

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

宮村


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