<近日開催予定のイベント>
8月20日(日):第五回、鍼灸学生の為の勉強会〜【医古文・漢文の読み方No.2】〜


どうも、新川です。

中国の歴史書である史記を調べていた時に、
手にしたシリーズです。

『史記 1巻』横山光輝 小学館 
『史記 1巻』横山光輝 小学館

歴史物を調べるときは、
漫画でおおむねのストーリーをつかんでから、
細かい情報を入れていくことがあります。

史記のような膨大かつ壮大な書物を、
漫画化された横山先生(と関係者の方々)には、
改めて驚きと尊敬の念が生まれます。

※以前、「項羽と劉邦」の時にもお世話になりました。

さて、
ここからが本題です。
「虚実」篇の続きを綴って参ります。

【兵法】孫子 虚実篇 其ノ一


【虚実】
変幻自在

故策之而知得失之計、作之而知動靜之理、
形之而知死生之地、角之而知有餘不足之處。

故にこれを策して得失の計を知り、これをして動静の理を知り、
これを形して死生の地を知り、これを角して有余不足の処を知る。

敵情を把握する手段として、
「①十分に戦局を検討し、互いの戦力の優劣を計算する。
②敵に誘いをかけてみて、直ちに行動に移るかどうか、その動向を観察する。
③敵の態勢を固定化させ、その死命を制しうる急所をつかむ。
④敵陣のどこが強力か、どこが手薄かをしるため、「探り」の意味の攻撃を仕掛ける。」

上記の情報をつかみながら、
自軍の戦闘態勢は、
変幻自在の状態をもつことが重要である。

故形兵之極、至於無形。
故に兵を形するの極は、無形に至る。

「軍の究極の態勢は、無形に至ることである。」
このように、流動的で固定していなければ、
仮に敵軍に間者(スパイ)が自軍の中枢に侵入しようとも、
何も探り出す事は出来ないし、
敵軍の軍師がいかに知謀にたけていても、
こちらの出かたが読めないので対策がとれない。

一度成功した戦略、軍形でも、
その時の流れにそっていただけで、
次の戦の時には、
すでにその価値は失われている。
よくよく気をつけなければいけないことである。

次回へ続く


参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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