マンスリーアーカイブ 7月 2007

{Q&A} 施術後の入浴や運動

Q 鍼治療の後は、お風呂に入ったり運動しても大丈夫ですか? A いつも通りの入浴であれば問題ありません。   より純粋に治療効果を求める場合は、   いつもと違ったこと(たとえば、温泉)などは控えて頂き、   通常の入浴でも施術後1~2時間はあけて入浴して下さい。   運動も激しい運動でなければ問題ありません。

鍼100本か 鍼1本か。

竹村 文近」「鍼灸 竹村 文近」 「はり100本」 テレビ番組の「笑っていいとも!増刊号」で 鍼灸師の竹村 文近先生という先生が 出演されたそうで、 「はり100本」というものが 話題になっているそうですね。 一鍼堂は鍼100本どころか、 鍼1本を目指しています。 無駄な鍼は一本でも少ない方がよく、 よく効くと自負しています。 私どもは、 1本の鍼に全身全霊をこめ 施術いたします。 いろんな鍼があります。 要は効けばいいです。 それが本質です。

{症例}陰虚証の症例

以前より来院されている 患者さん(仮にSさんとする)の症例。 Sさんは陰虚(体を冷やす陰気が足りないため、 体が熱傾向にあること)体質の為、 症状は常に口渇があり、夜になると腰痛、 陰虚がひどくなると動悸を起こす。 気鬱を起こすと季肋部に痛みがでる。 治法は主に陰分を補い、 気鬱と、それに伴う熱(気分が抑鬱になり熱を生じること) を取り去る施術をし、体調を整える。 養生指導として普段より温める行為を控えて頂いていました。 定期的な治法のかいあり、経過は良好。 口渇などの症状緩快。動悸なく過ごされる。          ・          ・          ・ しかし突然、体調不良によりキャンセルされる。 体調をお伺いしたところ、 動悸と頻脈で全身倦怠感がきつく来院出来ないとのこと。 キャンセルされた翌日来院され、詳しく問診する。          ・          ・          ・ 便が水様便で調子が悪かったため 消化器科で診てもらい、 医師より処方された「大建中湯」を 二日前より服用し始めたとのこと。 大建中湯は、 陽虚(体を温める陽気が足りないため、体が冷え傾向にあること) を温め補って治す湯液である。 Sさんにとっては 陰虚に熱を補う処方になってしまうため、 治療どころか体調を悪化させてしまう処方になる。 (これまでにも温泉に入り体調悪化させたり、 冬にこたつを入れたまま眠り、 陰分が損傷したために口渇が現れ、 決まって腰痛や動悸を強く訴えられることが度々ありました。 このように、陰虚のものに、 温補を用いることは非常に危険です。) 今回は大建中湯の熱を取り除き、陰虚を補う。 体調は改善方向へ。 今後Sさんには大建中湯の服用は控えて頂き、 陰虚を補う施術を続けていく。 その西洋医師はSさんの体全体を診ず、 便の状態だけで冷えによる症状と判断し 大建中湯を処方したと思われる。 この症例のように、 体全体のバランスを診ず、一つの症状だけで 漢方を服用することはとても危険であることを、 この症例を通して主張したい。 1人の患者、1人の症状を徹底的に観察していくことで、 多くのものを教えられます。 このような事は、教科書では決して教えてくれないこと。 いつまでも大事にしたいことである。

9月から日曜日も診療致します!

9月から、日曜日も診療致します。  (但し、9月から月曜日を休診日と致します。) 治療を受けたくても、仕事でなかなか来院できない方も多く、 日曜日に開けてくれとの御要望が大変多かったので、 9月より、日曜日にも診療することになりました。 時間は9:00~12:00での予約受付です。 但し月曜日を、9月より休診日とさせて頂きます。 日曜日の予約状況は予測不可能ですので、 ご希望の時間帯がございましたら早めに仰って下さいませ。

傷寒論のすすめ

傷寒論のすすめ  今回は、傷寒論という 東洋医学の経典ともいえる古典を紹介します。 例えば「A」という証に対した時、 その証に伴う症状や治法を中医書に求める事が多いと思います。 これらの書物は辞書のような、いわば静的な情報ですね。 しかし傷寒論のすばらしい点は、1つの傷寒論の中に 起承転結があり、物語があるという点です。 読者は書き手の意志とともに、悩み、失敗し、考察し 乗り越えていく事が出来るのです。 例えば傷寒論には、「脈や症状がこれで、このように証立てし、 それに合う湯液を与えたが、それが誤っていて 違う証になってしまった。 その時の症状はこうであり、まさにどこどこに邪が入りこんだのだ ということに気付き、次の処方を考え直しました。 その処方はこうです。云々。」 このような展開の仕方で、ストーリーが描かれているのです。 その他諸々の静的な情報と異なり、 私はこの傷寒論という大典を非常に動的な道しるべ だと感じています。 是非是非読んで頂きたい。

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