カフェにて(8月大阪)
カフェにて(8月大阪)

下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


修行生の大原です。
便秘は大腸の輸送機能が
失調することで起こるもので、
大便が詰まって通じない、
排便に時間がかかる、
便意があっても排便が困難である
といった症状をいいます。
大腸だけでなく、その他の臓腑も
大きく関係しています。

体内に得られた飲食物は
脾胃によって受納・腐熟・運化され、
清の部分は昇清され、肺から全身に散布されますが、
それ以外の濁の部分は下降し、
小腸によってさらに清濁に分けられ、
その濁が大腸の伝導によって排便に向かいます。

しかし、胃腸に病がある、
燥熱が体内で盛んになる、
気滞によって通じない、
気虚により輸送する力が不足する、
津液不足などにより、
濁の下降や大腸の伝導がうまくいかず、
便秘となり得ます。

便秘の症状は一見単純ですが、
その原因は様々で、複雑です。
代表的な便秘の証と特徴を以下にまとめてみます。

●熱秘
特徴…大便の水分がなくなって硬い。

胃腸に熱が溜まると津液が消耗され、
大便は水分がなくなって硬く固まる。
身体の発熱や口渇などもみられる。
治方は清熱潤腸である。

●気秘
特徴…排便したくても便が出ない。

感情の不調和によって肝脾の気が鬱結し、
輸送機能が失調することで便が固まり、
排泄できなくなる。
腑気が通じないため気が下らず上逆し、
げっぷや胸脇部の痞えなどがみられる。
治方は順気行滞である。

●虚秘(気虚)
特徴…便意があるにも関わらず、トイレで
いきんでも力が不足し排泄されない。

肺気は気の粛降を主り、便の排泄にも関係する。
すなわち、肺気が不足すると
濁の下降や便の伝導の力が弱まる。
(このことから、肺と大腸は
表裏の関係であることが伺えます。)
また、脾気が弱ると運化作用が働かず、
濁の下降に影響を及ぼす。
治方は益気潤腸である。

●虚秘(血虚)
特徴…血虚で津液も少なくなり、
大腸を潤すことができないため便秘がおこる。

心を栄養する源を失うため、動悸がみられる。
治方は養血潤燥である。

●冷秘
特徴…陽気が衰え、寒が内部から生まれ、
腸の伝送に力がなくなるために排泄が困難になる。

陰寒が体内で盛んとなり腹部に冷痛が現れる。
治方は温陽通便である。

このように、便秘には様々な原因があります。

例えば「冷秘」であるにも関わらず、
「便秘だからヨーグルトを食べよう」として
お腹を冷やしてしまっては、
症状を悪化させてしまう可能性があります。
発病の原因にもとづいた治法を施すことが必要ですね。


参考文献:
『標準 中医内科学』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原
『中医病因病機学』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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