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こんにちは、為沢です。

では、『格致餘論』の続きを紹介して参ります。


格致餘論:夏月伏陰在内論 其之二

或曰:以手捫腹,明知其冷,非冷而何?
前人治暑病,有玉龍丸、大順散、桂苓丸、
單煮良姜與縮脾飲用草果等,
皆行溫熱之劑,何吾子不思之甚也?
予曰:春夏養陽,王太僕謂春食涼,夏食寒,所以養陽也。
其意可見矣!若夫涼台水館,
大扇風車,陰水寒泉,果冰雪涼之傷,
自內及外,不用溫熱,病何由安?
詳玩其意,實非為內伏陰而用之也。
前哲又謂升降浮沉則順之,寒熱溫涼則逆之。
若於夏月火令之時,妄投溫熱,寧免實實虛虛之患乎?
或曰:巳月純陽,於理或通,
五月一陰、六月二陰,非陰冷而何?
予曰:此陰之初動於地下也。
四陽浮於地上,燔灼焚燎,流金爍石,何陰冷之有?
孫真人制生脈散,令人夏月服之,非虛而何?

『格致餘論注釈』訳を使用:
ある人が「手で腹をさすれば、冷たいことがはっきり分かりますが、
これは冷ではないのですか。
昔の人が暑病を治すには、玉龍丸や大順散、桂苓丸、良姜のみを煮たもの、
縮脾飲に草果を加えたものといった処方など、
これらはすべて温熱の処方を行っているわけですが、
先生のお考えはあまりに足りないのではありませんか」と尋ねた。

私は「春と夏には陽を養うものである。
王冰は、『春には涼のものを食べ、夏には寒のものを食べるが、
これは陽を養うためだ』という。この考え方には見るべきものがあろう。
ただしもし涼を取るための高殿や水辺の館・大きな扇・風車・日陰の水や冷たい泉、
冷やした果実や氷室の氷雪による弊害が、
内側から外側へ及んだ場合は、温熱を用いないのであれば、
病気はどうして治るだろうか。
その意味するところを深く考えてみると、
本当は内側に陰が潜んでいるから温熱を用いているのではないのである。
昔の賢哲はまた、『升降浮沈は順にし、寒熱温涼は逆にする』といっている。
夏の寒食をするような時期に、むやみに温熱を処方すれば、
実実虚虚の害を免れることができようか」と答えた。

ある人が「巳月(四月)が純陽であるというのは、理論上そのとおりかも使れません。
ですが五月には一陰があり、六月には二陰があります。
陰で冷たいということでなければ何でしょう。」と尋ねた。
私は「この陰は、最初地下から活動し始める。
四陽は地上にあり、焼け焦げるかのようで、金属も石もとける程である。
どうして陰で冷たいなどということがあろう。
孫思邈は生脈散を作り、夏に人々にのませた。
虚でなくて何だというのか」と答えた。


参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社

夕立なんです
夕立なんです

シャッタースピードをミスりました。
雪景色ではありません(笑)

為沢

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