こんにちは、大原です。
前回は「外丹」についての概要を見てみました。

以前までの記事一覧:
「丹田」とは何か?
「丹田」を充実させるには? その1
「丹田」を充実させるには? その2

「外丹」とは、丹薬と呼ばれる薬を生成して
それを服用することによって
丹田を充実させ、精を補い、
不老不死や、いわゆるアンチエイジングを
はかっていくというものでした。

ところで、中国では、古くから
万物に存在する「気」の存在が伝えられてきました。
「気」というエネルギーが存在することで、
あらゆる物は変化していくという考え方になります。
(逆に、自然界を観察していくと、
あらゆるもの・事象は必ず変化をしていくことから、
その変化の源のようなエネルギー源(「気」)があるのでは?
という考え方になっていったとする見方もあります。)

ちなみに、この万物の変化を
抽象的に表すものが「易」になります。

さて、このような「気」の思想も一つの背景となって、
外丹術において
生成の難しい丹薬をわざわざ服用しなくても、
別の方法で丹田を充実させて
精を補うことができれば、同じことなのでは?
という考え方ができてきたようです。

すなわち、丹薬を服薬する代わりに、
人体を流れる「気」をコントロールすることによって
丹田を充実させようということです。

これが「内丹」と呼ばれるもので、
「外丹」は外から取り入れる方法であり、
それに対して
「内丹」は外から取り入れるのではなく
自身の中の気をコントロールすることによる方法
ということになります。

内丹の歴史も古く、多くの書籍が存在するようです。

続きます。

どら焼きを頂きました。
患者さんから、どら焼きを頂きました。美味しく頂いております、ありがとうございます!

参考文献
『道教の生命観と身体論』
『道教と中国思想』 雄山閣出版
『気 流れる身体』
『道教と不老長寿の医学』 平河出版社
『煉丹術の世界』 あじあブックス

興味がおありの方は、ぜひご一読ください。

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