こんにちは、大原です。
(前回:『医界之鉄椎』より 其の七

今回は「第八 漢医方は原因療法を主とす」です。

当時は
「西洋医学こそが原因療法だ」
という考え方が主流だったようですが、
「それは間違っている」と筆者は述べています。

ここでの、いわゆる「原因療法」という考え方は、
例えば「この病の原因は、○○菌、もしくは○○ウィルスであり、
それをどのように駆除するか、または予防するか」という、
顕微鏡を用いての、細菌学における視点です。

ですが、筆者は、東洋医学こそが「原因療法」であると述べ、
その中で漢方薬の用い方を例に挙げています。

様々な生薬を、それらの効能などから組み合わせることで
病根に浸透しやすくなり、
また、無駄な生薬を配合してしまうと
かえって人体に害をきたすため、
漢方薬を用いる場合には、
生薬おのおのの性質や
複数の生薬を組み合せた場合の効果も
知っておく必要があるとしています。

これは、対症療法的な漢方薬の用い方の、
現代の漢方の用い方に対しても
示唆を与える内容ではないでしょうか。


参考文献
『復刻 医界之鉄椎』たにぐち書店

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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