こんにちは下野です。

文房具が好きな僕ですが、
先日よくお世話になる文具屋で
この商品に心惹かれました(笑)

MOLESKINE  STAR WARS  NoteBooks
MOLESKINE STAR WARS NoteBooks

買おうかどうか迷っておりますが、
正直なところ、この様なものは
実は買ったところで使用せず、部屋のインテリアとなってしまいます・・・

と言う訳で、もう少し考えます。

では、『難経』の十四難③に参りましょう。


<原文>
脈有一呼再至、一吸再至、
有一呼三至、一吸三至、
有一呼四至、一吸四至、
有一呼五至、一吸五至、
有一呼六至、一吸六至、
有一呼一至、一吸一至、
有再呼一至、再吸一至、有呼吸再至。
脈来如此、何以別知其病也。

然。
脈来一呼再至、一吸再至、不大不小曰平、
一呼三至、一吸三至、為適得病、
前大後小、即頭痛目眩、前小後大、即胸満短気。
一呼四至、一吸四至、病欲甚、脈洪大者、苦煩満、
沈細者、腹中痛、滑者傷熱、渋者中霧露。
一呼五至、一吸五至、其人当困、
沈細夜加、浮大昼加、不大不小、
雖困可治、其有大小者為難治。
一呼六至、一吸六至、為死脈也、沈細夜死、浮大昼死。
一呼一至、一吸一至、名曰損、人雖能行、猶当着床、
所以然者、血気皆不足故也。
再呼一至、再吸一至、呼吸再至、名為無魂、
無魂者当死也、人雖能行、名曰行屍。


<現代語訳>
脈搏には、
一呼気に二回、一吸気に二回脈が至るもの、
一呼気に三回、一吸気に三回脈が至るもの、
一呼気に四回、一吸気に四回脈が至るもの、
一呼気に五回、一吸気に五回脈が至るもの、
一呼気に六回、一吸気に六回脈が至るもの、
一呼気に一回、一吸気に一回脈が至るもの、
二呼気に一回、二吸気に一回脈が至るものがある。
脈の状態がこの様な際、どうやって病を識別するのか。

答え。
まず、脈が一吸気に二回、一呼気に二回至るもので、
大きくも小さくもないものを平脈とする。
一吸気に三回、一呼気に三回至るものは病を受けたところであり、
寸脈が大きく尺脈が小さいと、主に頭痛や目眩が起こり、
寸脈が小さく尺脈が大きいと、主に胸満短気の症状となる。
一吸気に四回、一呼気に四回至るものは病が激しくなろうとしており、
脈が洪・大の場合は胸中煩満に苦しみ、
沈・細であれば腹中が痛み、
滑ならば熱に傷られ、
渋ならば霧露にあたったのである。
一吸気に五回、一呼気に五回至るならば困窮した状態であり、
沈・細が現れれば症状は夜間に悪化し、
浮・大ならば昼間に悪化する。
脈に大小がなければ治療の余地はあるが、
大小あれば治療は困難である。
一吸気に六回、一呼気に六回至るものは死脈とし、
沈・細の場合は多く真夜中に死に、
浮・大の場合は多く日中に死ぬ。
一呼気に一回、一吸気に一回至るものを損脈といい、
今は元気に活動していても、いずれは床に伏して起き上がれなくなってしまう。
その原因としては、気血の不足によるものである。
二呼気に一回、二吸気に一回至るものを無魂といい、
このような人は必ず死亡し、歩くことは出来るが生ける屍としか呼べないのである。


<解説>
ここでは、
術者の呼吸と患者の脈拍数について述べており、
臨床上重要となって参ります。

まず健康人の脈は
一吸気に二回、一呼気に二回(=一息四回)と考えます。
ただ、新川先生が以前に書かれた【古医書】素問を読む:其ノ十八(平人気象論篇)には
人一呼脈再動、一吸脈亦再動。呼吸定息脈五動、閏以太息。命曰平人。
健康人の脈は五回である。)と書かれております。
一体どちらなのでしょうか・・・私は四至だと感じており、
四至半になると気逆がよく診られる為です。
ただ、まだまだ臨床能力が甘いので、これから更に学んでいく必要があります。

では本文の内容に戻り、内容をみていきます。
一呼三至、一吸三至
一息六至になり、名付けて「数脈」とし
病の始まりの脈と考えられている。
前大後小、即頭痛目眩」は
前は切脈部位の寸部を指し、陽部で身体の上部の疾患を反映し
後ろは尺部を指し、陰部で身体の下部を反映する。
頭は諸陽の集まる所であり、病はに属す。
「前小後大、即胸満短気」とは前述とは正反対であり、
病はに属している。

一呼四至、一吸四至
一息八至であり、病が進行している事を表す。
脈洪大者、苦煩満」は陽熱の証であり、
胸部の膨満苦悶が主症状である。
沈細者、腹中痛」とは、陽の邪が陰に入ったことを表しており、
滑者傷熱、渋者中霧露」とは、滑では熱邪、渋では湿邪にあたったことを表す。
ただ霧露とは「湿」というものと「寒」という意見もある。

一呼五至、一吸五至
一息十至であり、病が深く侵入し非常に危険な状態となる。
沈細夜加」とは病が陰であり、症状は夜間に重くなり
浮大昼加」では陽であり昼間に重くなる
一息十至で、脈が浮・大や沈・細が現れれば、治療は困難となる。

一呼六至、一吸六至
一息十二至であり、沈・細であれば夜間に
浮・大であれば昼間に死亡する。

一呼一至、一吸一至
一息二至であり、真陽が衰え血気が消耗した状態を表しており、
その後の「再呼一至、再吸一至」となれば、確実に死期が訪れる事を言っている。


<参考文献>
『難経解説』 東洋学術出版社
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『現代語訳 黄帝内経素問 上巻』 東洋学術出版社

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here