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こんにちは、大原です。
記事の内容がちょっと重いですね。。
まあ、でも、中にはこんなズッシリ感のあるのも
良いのではないでしょうか!
そのようなわけで
もうしばらくお付き合いくださいませ〜♪

それでは、足取り軽く
前回の続きをみていきましょう!

過去の記事のリンク
鍼道秘訣集を読む その1

鍼道秘訣集を読む その2
鍼道秘訣集を読む その3
鍼道秘訣集を読む その4
鍼道秘訣集を読む その5
鍼道秘訣集を読む その6
鍼道秘訣集を読む その7
鍼道秘訣集を読む その8
鍼道秘訣集を読む その9(前回)


四.三清浄(ノスマシ

(前回の続き)

歌ニ
地水火風集(アツマ)リ生(ナセ)ル空(アダ)ナ身ニ我ト頼(タノ)マン物
アラバコソ
暫時(シバラク)生ノアル間(アヒタ)ニテ焼(ヤケ)バ灰埋(ハイウツメ)バ土ト成(ナル)カ
ラハ我ト立ベキ物ナシ
大水ノ先ニ流(ナカ)ルル橡(トチカ)ラモ身ヲ捨(ステ)テコソ浮(ウカフ)
瀬(セ)モアレ
然(シカラ)バ我(ガ)ヲ捨(ステ)無我ノ心ニナル時ハ瞋(イカル)氣モ人
ヲ恨(ウラム)ル意モナシ我ヲ立テルガユエヘニ恨瞋(ウラミイカル)心モ
又欲(ヨク)ノ意モ出ル是元(コレモト)ヲ知(シラ)サルハ愚癡(クチ)ノ暗(ヤミ)
ニ迷ガユヘニ色ノ道ニ耽(フケハ)物毎ニ愛著執心深(アイジャクシフシンフカク)
シテ背(ソムク)物ヲ恨瞋(ウラミイカリ)貴人高位福人ニ諂(ヘツラ)ヒ金銀
米銭ヲ得(エン)ト欲賤(ヲモヒイヤシ)キ者貧(マツシキ)者ヲバ目ニモ掛(カケ)ザ
ル様ニスルハ襊(エリ)ニ付虱(シラミ)根性トテ大愚癡ヨ
リ生スル是(コノ)心少モアリテハ中(ナカ)ナカ病ヲ痊(イヤ)ス
事不(ズ)二憶寄(ヲモヒモヨラ)一貴(タツトキ)人ニモ不レ諂(ヘツラハ)賤(イヤシキ)者ヲモ撰(エラバ)ズ福
人貧者(ヒンシヤ)ノ隔無唯(ヘダテナクタダ)病苦(ク)ヲ救(スクワ)ント念(ヲモヒ)慈悲強(ジヒツヨク)
正直ニシテ邪見欲心ヲ離(ハナレ)タル處即心即佛
ナレハ天道佛神ノ護(マモリ)アリテ其業(ソノワザ)ニ自然ト
妙ヲ現(アラワ)ス歌二
慈悲佛(ジヒホトケ)正直(チキ)ハ神邪見者(カミシヤケンヒト)心一ツヲ三ツニ云ベキ
是歌ヲ以テ能(ヨク)心得貪(ムサホル)心ナク無我ノ心ニ
ナラント念(ヲモハハ)十カ十ナカラ無我無欲ニナラズ
トモ半分ニテ心清(スミ)テ病ヲ痊(イヤサ)ン事ハ疑(ウタカ)ヒ無(ナシ)

(以下、続く)


原文をできるだけ現代の読み方にしていきますと、

歌に、
「地水火風 集り生(なせ)る 空(あだ)な身に 我と頼まん 物あらばこそ」

暫時(しばらく)生のある間にて焼けば、
灰埋(うず)めば、土と成からは我と立べき物なし。
「大水の 先に流るる 橡(とちか)らも 身を捨てこそ 浮かぶ瀬もあれ」

然(しか)れば、我(が)を捨て無我の心になる時は、
瞋(いか)る氣も人を恨むる意もなし。
我を立てるがゆへに恨み瞋(いか)る心も又、欲の意も出る。

これ、元(もと)を知らざるは愚痴の暗に迷うがゆへに
色の道に耽(ふ)けむ物毎に愛著、執心深くして、背く物を恨み瞋(いか)り、
貴人・高位・福人に諂(へつ)らい、金銀米銭を得んと欲(おも)い、
賤(いや)しき者貧(まずしき)者をば目にも掛けざる様にするは、
襊(えり)に付く虱(しらみ)根性とて、大愚痴より生ずる是の心、
少しもありては中(なか)なか病を痊(いや)す事、憶(おも)い寄(よ)らず。

貴(たっとき)き人にも諂(へつ)らわず、賤(いや)しき者をも撰ばず、
福人・貧者の隔て無く、ただ、病苦を救わんと念(おも)い、
慈悲強く正直にして、邪見・欲心を離れたる處、即心即佛なれば、
天道佛神の護(まもり)ありて、その業に自然と妙を現わす。
歌に、
「慈悲(じひ)佛(ほとけ) 正直は神 邪見者(ひと) 心一つを 三つに云べき」

是の歌を以って、能(よ)く心得、貪(むさぼ)る心なく、
無我の心にならんと念(おも)い、十が十ながら無我無欲にならずとも、
半分にても心清(すみ)て病を痊(いや)さん事は疑い無し。


前回の内容(鍼道秘訣集を読む その9)から、
重すぎる欲があると病を癒やすことはできない、
ということが一貫して書かれています。

今回の意味として、
怒る心がなぜ起こるのか、
また怒る心は愚痴の闇を作り、
このような心を半分でも取り除けば
病を癒やそうとすることは疑いない、
となると思います。


参考文献:
『鍼道秘訣集』(京都大学附属図書館所蔵)より
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00003559
(掲載画像は該当部分を抜粋)
『弁釈鍼道秘訣集』 緑書房

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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