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淋病、小便閉
淋は小便しぶり、痛むなり、熱、膀胱に客とし、鬱結して、
滲泄すること能わざるがゆえに、淋をなす、五種あり。
熱淋は、小便赤くしぶり、痛みはなはだし。
沙石淋は、茎中いたみ、努力ときは、沙石のごとし。
気淋は、小便しぶり、いたみ、つねに余瀝ありて尽きず。
血淋は、尿血、熱結して、茎痛をなす。
膏淋は、尿、膏に似たり。
 労淋は労倦すれば、すなはち発る、
又色欲すでにきざして強留して泄さず、
小便急に乗じて溺を忍ゆれば多く淋を致す。

 針=関元、夾谿、三陰交。灸=腎兪、膀胱、小腸、三陰交、
炒塩を臍中に填み満ちて、大艾炷七壮すべし。陰寒甚だしくて小便通ぜず、
陰嚢縮入、小腹痛み、死せんとするには石門に灸す。

溺 濁   いばりにごる
赤濁は血に属す、思慮を過し、心虛して熱するなり。
白濁は気に属す、房労をすごし腎虚して寒ずるなり。
 腎兪、気海、関元、脾兪、三里、三陰交。

遺 溺   いばりたれ
凡そ遺尿は小腸、膀胱の陽気衰へ脱するゆへなり、
経に曰く膀胱利せざれば癃をなす、
約せざれば遺をなす、又曰く、下焦を血をたくはへ、虚労し、
内損すれび小便おのづから遺て知らず、下焦虚寒し、
水液を温制することあたはざれば、小便たへずながれいづる。
 腎兪、気海、小腸兪、絶骨、三里、関元。

遺 精   もうさうをみる
夜夢に人と交り、感じて精を泄すを夢遺といふ、
夢に因らずして精おのづから出るを精滑といふ。
心腎内虚に因って固く守ることあたはず、みな相火動ずるゆへなり、
又久しく交合せず、精満て溢るるものは病にあらず。
灸=脾兪、肺兪、腎兪、気海、三里。
針=関元、曲泉、然谷、大赫、三陰交。

 

 

〜鍼灸重宝記より
淋病、小便閉、溺濁、遺溺、遺精を抜粋〜

京都の商店街にて
京都の商店街にて

 

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