マンスリーアーカイブ 5月 2007

{専門} 腎と三焦

三焦という独特のものがある。 私は腎の弱りがあるものに肝気の高ぶりが加わった際などによく発動されるものであると臨 床で感じているのであるが、 内経知要において近い表現があり 後押しして頂いた気になって内心大変にうれしいのである。 同書の本輸篇より 以下に紹介する 本輸篇・・・腎合膀胱。 膀胱者。津液之府也。 少陽属腎。 腎上連肺。故将両蔵・・・ つまり、少陽三焦は腎に属し、腎はまた肺に連なる 腎は三焦と兼ねて支配する蔵であり、 三焦にしろ膀胱にしろ、体の津液に関わる部分を支配する本は腎であるから両蔵の将であると。 うむ 納得。

内経知要 徴四失論

内経知要 徴四失論より  素問徴四失論に曰く。 病を診るに其の始を問わず、 憂患飲食の節を失し、起居の過度、成は毒に傷る。 先ず此を言わず。 卒かに寸口を持して何の病か能く中(あた)らん。 妄言して名を作す。 麤の窮する所と為す。 病の診断に当たって、患者の言葉に耳を傾け、 よくよく原因を求めなければならない。 しかし、自分の技術に対するおごりがあると、 脈だけをみて、これはこれこれの病だといい、 病名を付けるような妄言はならないと。 望聞問切をきっちり行い、はじめて病をよく候うのである。 どのような病も甘くみず、四診をしっかり用い、 治療に当たらなければならない。 良いか悪いか、この日本には脈診を重視する流派が非常に 多い。 一つの診断術に優れることは良いが そこに四診を忘れるような驕りを持たないように注意しなければ ならないのではないだろうか。 脈診を説いて、問診や、望診、 切診にしても腹診、舌診が素人以下だということが、 結構現実にはある。

今夜の一枚 さかな

<無題> 魚たちとクセ玉のズマール M3+Summar50mm/uc100

今夜の一枚。 いや、三枚か。

久方ぶりに写真をアップします。 別に電車に興味はないのですが(笑) 一点目は新大阪にてめずらしい電車をみかけました。 二、三点目は地下鉄御堂筋線桃山台付近でございます。 まぁ 息抜きに。 全て Leica M3+summicron50mmF2/UC100

しばらく 

ブログをサボっておりました。 ゴールデンウィークも休むことが出来ず 一月ほど前から密かに体調を崩したり 仕事をこなすことで毎日精一杯でした。 これからまたリズムを取り直して ブログにも精を出そうと考えてます。 今後ともよろしくです 今回、気付いたこと 鍼と向きあう日々 いつの間にか鍼を持つとき 若干ぶれがあったことに気付く 一度 見つめなおし  浅く 優しく 置くように鍼に接することによって 初心を取り戻すことが出来た 肩の力は抜こう  鍼が教えてくれるではないか。 忘れないようにしよう。

手の太陽小腸経

手太陽小腸経               <少沢~支正>      <少沢~小海>    <肩貞~肩中兪>   <天窓~聴宮>      クリックで拡大いただけます。   (別ウィンドウで開きますが、全画面で表示して下さい。    収縮することによる文字の荒れが確認されています。)  経穴学 ○少沢(井金穴) 取穴部位 小指尺側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る。 由来 「少」とは手の太陽小腸経が小指にあることを指している。 また「沢」は水にたとえて潤沢であることを表している。 本穴は井穴であり、気血が出るところであることから、少沢と名付けられている。 ○前谷(滎水穴) 取穴部位 第5中手指節関節の下、尺側陥凹部に取る。 由来 古人は中手指節関節より遠端を「前」とよんだ。 また本穴の部位が「谷」のようになっていることから、前谷と名付けられた。 ○後谿(兪木穴) 取穴部位 第5中手指節関節の上、尺側陥凹部、手を握ってできる横紋の端に取る。 由来 古人は中手指節関節より近端を「後」とよんだ。 また本穴の部位が「谿」のようになっていることから、後谿と名付けられた。 ○腕骨(原穴) 取穴部位 手背尺側にあり、第5中手骨底と三角骨の間の陥凹部に取る。 由来 本穴は手関節部の腕骨(豆状骨)の近くにあることから、腕骨と名付けられた。 ○陽谷(経火穴) 取穴部位 手関節後面にあり、尺骨茎状突起の下際陥凹部に取る。 由来 手背は「陽」に属し、陥凹部を「谷」という。そのため陽谷と名付けられた。 ○養老(郄穴) 取穴部位 陽谷穴の上1寸で、尺骨茎状突起と尺骨頭の間の陥凹部に取る。 由来 目がよく見えないとか、関節不利といった症状は老人によく見られる。 本穴は舒筋明目の作用があることから、養老と名付けられた。 ○支正(絡穴) 取穴部位 陽谷穴から小海穴に向かい上5寸、尺骨後面のほぼ中央に取る。 由来 「支」は分枝の意味で、「正」は正経、すなわち小腸経のことである。 本穴は小腸経の絡穴であり、正経がここから別枝をだして少陰経にいくことから、支正と名付けられた。 ○小海(合土穴) 取穴部位 上腕骨外側上顆と肘頭の間、陥凹部、肘を半ば屈曲して取る。 由来 本穴は本経の合穴であり、本経の気血は川が海に入るようにここに集まっている。そのため小海と名付けられた。 ○肩貞 取穴部位 腋窩横紋の後端から上1寸に取る。 由来 「貞」とは正しいということを指し、「肩」とは肩部のことである。 本穴は、肩を正しい状態に回復させる作用があることから、 肩貞と名付けられた。 ○臑兪 取穴部位 腋窩横紋後端の上方で、肩甲棘外端の下際陥凹部に取る。 由来 上腕を「臑」といい、経穴を「兪」という。 ここでは部位の特徴から、臑兪と名付けられた。 ○天宗 取穴部位 棘下窩のほぼ中央に取る。 由来 上部を「天」という。「宗」は本、中心のことである。 本穴は肩甲棘下窩の正中にあるため、天宗と名付けられた。 ○秉風 取穴部位 肩甲棘のほぼ中央上際に取る。 由来 「秉」には掌握する、受け持つという意味がある。 本穴はよく「風」証を治療することから、秉風と名付けられた。 ○曲垣 取穴部位 肩甲棘内端の上際で、棘上窩に取る。 由来 「曲」は湾曲したところを、「垣」は塀のようなものを指している。 この部位がちょうど湾曲した塀のような形をしていることから、 曲垣と名付けられた。 ○肩外兪 取穴部位 第1,2胸椎棘突起間の外3寸、肩甲骨上角の骨際に取る。 由来 肩中兪と相対することからこのようにいわれる。 本穴は肩中兪の外方にあるため、肩外兪と名付けられた。 ○肩中兪 取穴部位 第7頚椎と第1胸椎棘突起間の外2寸に取る。 由来 肩外兪と相対することからこのようにいわれる。 本穴は脊中線に近いところにあるので、肩中兪と名付けられた。 ○天窓 取穴部位 下顎骨の後下方、胸鎖乳突筋の前縁で、 扶突穴と天容穴のほぼ中央に取る。 由来 「天」は頭のことである。「窓」とは頭にある孔竅のことであり、 ここでは耳の竅のことである。本穴が耳鳴、耳聾を 主治することから、天窓と名付けられた。 ○天容 取穴部位 下顎角の後ろで、胸鎖乳突筋の前縁に取る。 由来 「天」とは頭のことであり、「容」とは容貌のことである。 古人は容貌を飾るのに耳環をつけたが、本穴は耳環が あたる部位に相当する。また耳聾、耳鳴りを主治することから、 天容と名付けられた。 ○顴髎 取穴部位 外眼角の直下で頬骨の下縁、陥凹部に取る。 由来 本穴は顴骨(頬骨)の下の陥凹にあたるため、顴髎と名付けられた。 ○聴宮 取穴部位 耳珠中央の前、陥凹部、顎関節後縁に取る。 由来 「宮」は要処を指している。本穴が耳珠前方にあり、 耳聾、耳鳴りを主治し聴力回復の要穴とされることから、 聴宮と名付けられた。

最新記事一覧

人気の記事ランキング

院長のオススメの記事