肝絶は盲の如く、泣出、汗出て流水のごとし。
心絶は肩にて息し、目不回直視す。
脾絶は口冷足腫泄利して度無し。
肺絶は口張ること魚の如く、気出て不反。
腎絶は歯暴に枯、面黒く、目黄腰折ごとし。
大骨枯藁し大肉陥下し、胸中気満喘息不便、
動作ますますおとろへ、破胭する者はみな死す、
目人を見ざるはたちどころに死す。

病人の色青きこと翆羽の如く、
赤きこと雞冠のごとく、黄なること蟹の腹のごとく、
白きこと豕の脂の如く、黒きこと鳥羽のごとく、
麗しきをよしとす。

青きこと藍の如く、赤きこと赭の如く、
黄なること枳実のごとく、
白きこと枯骨の如く、黒きこと炭の如く、
沢なきはわろし。

凡そ病色面にあらはるるに赤きは熱なり。
白きは寒なり、血虚なり、積なり、
肺よはきなり。黄なるは脾胃の虚なり。
青きは痛みなり、黒きは腎の実なり。
(鍼灸重宝記)

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