大観峰
大観峰

本多です。
先日、熊本は阿蘇の大観峰へと行って来ました。
道中で出会ったご年配の保母さん、
長崎県から毎年、園児を連れて来てるのだとか。
やんちゃに走り回るちびっこ達に、
「こらっ!危ないから走り回らない!」
と言葉とは裏腹に表情は笑顔(^-^)
「この子たちが大きくなっても忘れない
残るものを見せてあげたい」と保母さんが仰ってました。
ほんとに子供たちが好きなんでしょうね。

温かいものを頂きました♪


 

四逆湯

四逆湯
四逆湯


図の如く腹満して軟。
之を按ずるに力なく、腹体、或は心下底に応うるの毒なく、
又肌膚は潤なく、甲錯して、俗にいう鮫肌の如く。
手足逆冷、或は厥逆し、且つ腹底冷え、
或は臍下関元の辺不仁にして、腹底に力なし。
又云く、腹底攣急、或は下痢清穀、或は小便不利、
その余、本文を以って考うべし。


【四逆湯:組成】

生附子(しょうぶし)

附子
附子

キンポウゲ科のハナトリカブトの塊根。
性味:大熱・辛
帰経:肺・心・脾・腎
主な薬効と応用:鎮痛・強心作用・利用
①回陽救逆:
大量の発汗や激しい
下痢・激しい嘔吐などによる亡陽虚脱の時に用いる。
方剤例⇒四逆湯

②補陽益火:
腎陽虚による腰・膝のだるさ・
頻尿などの症候が現れた時に用いる。
方剤例⇒八味地黄丸

③温陽利水:
腎陽虚による肢体の浮腫・腰痛や膝痛の時などに用いる。
方剤例⇒真武湯

④散寒止痛:
痺証による関節の痛みや痺れ・冷えなどに用いる。
方剤例⇒甘草附子湯

備考:
辛熱燥烈なので、陰盛陽衰で服用する。
陰虚内熱時には使用してはならない。

乾姜(かんきょう)

乾薑
乾薑

ショウガ科のショウガの根茎を乾燥したもの。
性味:大辛・大熱
帰経:心・肺・脾・胃
主な薬効と応用:解熱・鎮痛・鎮咳・抗炎症
①温中散寒:
脾胃虚寒で腹が冷えて痛む・腹鳴・
不消化下痢・嘔吐などの症候時に用いる。
方剤例→理中湯

②回陽通脈:
陽気衰微・陰寒内生による亡陽虚脱で、
四肢の冷え・脈が微弱などの症状時に用いる。
方剤例→四逆湯

③温肺化痰:
肺の寒陰による咳嗽・呼吸困難・
希薄な多量な痰・背部の冷感などの症候時に用いる。
方剤例→小青竜湯

備考:辛熱燥烈のため、陰虚内熱・妊婦には禁忌とする。

炙甘草(しゃかんぞう)

甘草
甘草

マメ科のウラル甘草の根。
性味:平・甘
帰経:脾・肺・胃
主な薬効と応用:去痰・鎮咳・抗炎症
①補中益気:
脾胃虚弱で元気がない・
無力感・食欲不振・泥状便などの症候に用いる。
方剤例⇒四君子湯

②潤肺・祛痰止咳:
風寒の咳嗽時に用いる。
方剤例⇒三拗湯

③緩急止痛:
腹痛・四肢の痙攣時などに用いる。
方剤例⇒芍薬甘草湯

④清熱解毒:
咽喉の腫脹や疼痛などに用いる。
方剤例⇒甘草湯

⑤調和薬性:
性質の異なる薬物を調和させたり、偏性や毒性を軽減させる。

備考:生用すると涼性で清熱解毒に、密炙すると温性で補中益気に働く。


【四逆湯:主治】

陽虚・陰寒内盛で、四肢の冷え・寒がる・元気がなくウトウトする・嘔吐・腹痛・
不消化下痢・口渇がない、などの症候時に回陽救逆としての効能がある。


参考文献:
『生薬単』 NTS
『腹證奇覧 全』 医道の日本社
『中医臨床のための方剤学』
『中医臨床のための中薬学』 神戸中医学研究会

画像:
『腹証奇覧 正編2巻』
京都大学貴重資料デジタルアーカイブより
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00004913

画像や文献に関して、ご興味がおありの方は

是非参考文献を読んでみて下さい。

本多

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