下積み修行中の冠木のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは、冠木です。
緑が綺麗な季節になってきました。
先日、友人とぶらぶらしながら撮った写真を載せたいと思います。
特に目的は無く行きましたが、
のどかな田園風景で、とてもよかったです。


【柴胡】

柴胡
柴胡

[基原]
セリ科Umbelliferaeのミシマサイコ、またはその変種の根。
[性味]
苦・微辛・微寒
[帰経]
肝・胆・心包・三焦


[効能と応用]
①透表泄熱
●外感表証の発熱に、葛根・羗活などと使用する。
《方剤例》
柴葛解肌湯(さいかつげきとう)
『辛涼解表剤』
風熱の邪による表証の発熱・有汗・微悪風寒・咽痛などに用いる。
麻疹・皮膚化膿症にも有効である。

[組成]
柴胡・葛根・甘草・黄芩・羗活・白芷・白芍・桔梗
[主治]
外感風寒・寒鬱化熱
悪寒が軽度で発熱と熱感が強い・無汗・頭痛・眼周囲痛・イライラ・不眠など
[病機]
風寒外束により寒邪が化熱して裏に留まっている状態。

●少陽経に邪が入ったことによる、往来寒熱・口が苦い・胸が苦しいなどの症状に
黄芩・半夏などと使用する。
《方剤例》
小柴胡湯(しょうさいことう)

『和解少陽剤』
和解少陽剤は、邪が少陽(胆・三焦)にあり往来寒熱・胸脇苦満
悪心などの症候に用いる。
邪が半表半裏の間にあるので、
半表の邪を透解するとともに半裏の邪を清泄する必要がある。

[組成]
柴胡・黄芩・人参・半夏・炙甘草・生姜・大棗
[効能]
和解少陽
[主治]
少陽半表半裏
①風寒散漫少陽
往来寒熱・胸脇部が張って苦しい・食欲不振・口が苦い・目がくらむなど。
②熱入血室
往来寒熱・胸脇部が張って痛む・下腹部が硬くなり痛む
月経が途中で停止したり月経期でないのに来潮するなど。

[病機]
風寒表邪が少陽(胆・三焦)の半表半裏に侵入し、
邪正相争により少陽気機を阻滞して陽気と水津の布散と転輸を障害し、
少陽枢機不利をきたした状態であり、いわゆる「柴胡証」である。

≪往来寒熱≫
邪正が相争して気機を阻滞し、正気が表に外達して邪の駆出が妨げられ
衛陽が鬱阻されて肌表を温煦できず悪寒が生じ、邪盛相争で発生した陽熱が
体表に外氾すると熱感が発生し、正気が消耗するにつれて熱感は消退する。
正気が再度充足するまでは、悪寒が生じついで熱感があらわれる。

≪胸脇部が張る≫
少陽の経脈は胸脇部をとおり、経気が阻滞されるために張って痛み、
阻滞が強くなると脇下が堅く張る。

≪熱入血室≫
外邪が半表半裏に侵入して化熱し、三焦を通じ血室(子宮)に侵入し、
熱邪が迫血妄行すると月経期ではないのに月経が来潮したり
熱邪が血と結すると月経期間中であるのに中断する。

【金匱要略解説 東洋学術出版社P.492より引用】
嘔而発熱者、小柴胡湯主之。

本条は少陽経の熱による嘔の証治について述べている。
少陽経に熱があって嘔する者は、必ず寒熱往来のような発熱があり、
また同時に胸脇苦満、心煩、喜嘔等の症状が現れる。
この嘔吐を治療するには、まず少陽の邪を解さなければならない。
小柴胡湯を用いて疏解清熱、和胃降逆をはかるとよい。


②疏肝解鬱
肝鬱気滞の憂鬱・イライラ・胸脇部の張った痛み・月経不順などに
白芍・香附子・枳殻・薄荷などと用いる。

《方剤例》
四逆散(しぎゃくとう)

[組成]
炙甘草・枳実・柴胡・白芍
[主治]
⑴少陰病四逆
四肢の冷え・咳嗽・動悸・腹痛・下痢
⑵肝脾不和
抑鬱・憂鬱・いらいら・胸脇部の脹痛・腹満・下痢
[病機]
陽気内鬱の病態である。
⑴風寒が外犯して少陰に深入したが、少陰の陽気は衰弱しておらず、
邪が厥陰(肝・心包)や少陽三焦に影響を及ぼした状態である。
⑵内傷七情によって生じ、肝気が鬱結するため抑鬱感・憂鬱感・いらいらなどがあり、
肝経が阻滞されると胸脇部の脹って痛む、
肝気が鬱結し脾胃に上逆すると、
脾気を阻滞して腹痛・腹満・下痢を引き起こし、
胃気を阻滞すると、胃痛・嘔吐・悪心などもみられる。

【金匱要略解説 東洋学術出版P.490より引用】
嘔而脈弱、小便復利、身有微熱、見厥者、難治、四逆湯主之。

陰盛格陽による嘔吐の証治について述べている。
この種の嘔吐の主証は、嘔して脈は弱、小便は利しており、
微熱があり厥冷している等である。
この脈は弱、小便は利して、厥冷があるという症状は、
内が虚して寒がある現象である。
つまりkの嘔吐は火邪によるものではなく、
陰寒の気が上逆したために起こったものである。
またこの微熱は実邪によるものではなく、
陽気が外に向かって格越したために起こったものである。
これは陰盛格陽によるものであり、
陰陽が上下に離決しようとしているためであり、
したがって「難治」としているのである。
これは危険な証象であり、
四逆湯を用いて本治である回陽をはかって救わなければならない。
本処方は附子を用いて元陽を強壮し、蒸水化気の力を強めている。
また乾姜で脾胃の気を温運し、甘草で緩和し陽気が過度に散越しないようにしている。
これらをもって回陽救逆をおこなって厥冷を止め、胃気を回復させて嘔を止めるのである。


③昇挙陽気
気虚下陥の慢性の下痢・脱肛・子宮下垂などに、
党参・黄耆・升麻などと用いる。

《方剤例》
昇陥湯(しょうかんとう)
[組成]黄耆・知母・柴胡・桔梗・升麻
[効能]益気昇陥
[主治]胸中大気下陥で、息切れ・努力呼吸・呼吸困難など。


【まとめ】
柴胡は苦微辛・微寒で芳香があり、軽清上昇して宣透疏達し、
少陽半表半裏の邪を疏散して透表泄熱し、
清陽の気を昇挙し、かつ肝気を疏泄して鬱結を解除する。
そのため、少陽に邪があるために起こる往来寒熱に対する主薬であり、
肝気鬱結に胸脇脹痛・月経不順・清陽下陥の久瀉脱肛にも常用する。

【使用上の注意】
昇発の性質をもつので、
虚証の気逆不降や陰虚火旺・
肝陽上亢・陰虚津少などに使用してはならない。


参考文献:
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『中医臨床のための中薬学』
『中医臨床のための方剤学』 神戸中医学研究会

引用文献:
『金匱要略解説』 東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

冠木

2 コメント

  1. のどかな風景、良いですね♪癒されます(*´ω`*)昔は田んぼもたくさんあって、夏になると夜に蛙の鳴き声が響き渡ってたのが懐かしいです。

    • haru☆aiさん

      コメントありがとうございます。
      そうですね★
      やはり田舎の風景はいいです!!
      蛙の鳴き声と言えば祖父母の家を思い出します。
      今は、本当に田んぼが少なくなってしまいました(T_T)
      昔はよく土いじりをして遊んでいたので残念です。

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