<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
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前回は六気・六淫について解説しました。
今回は「湿」についてご紹介します。

今は梅雨の真っ最中です。
梅雨といえば蒸し蒸しと湿気が籠っているイメージですが、
この湿気が体にとって害になるぞ という記述が
『黄帝内経 素問』という古典にあるのでご紹介します。

○『素問』宣明五気篇(第23)より
「五蔵所悪、
心悪熱、肺悪寒、肝悪風、脾悪湿、腎悪燥、是謂五悪。」
訳:五蔵のにくむところ、
心は熱を悪む、肺は寒を悪む、肝は風を悪む、脾は湿を悪む、
腎は燥は悪む、これ五悪という。

さて、この「湿」ですが
「脾は湿を悪む」ということで、
五臓の脾、すなわち飲食物を取り込む消化吸収の機能が
湿によって阻害されてしまうと書かれています。
逆に言うと、湿の多い梅雨時などに
食べ過ぎや飲み過ぎをしてしまうと
普段よりも胃腸が弱りやすいということになります。

また、『素問』痺論篇(第43)より
「湿気勝者、為著痺也。」
訳:湿気の勝る者、著痺と為すなり。

とあり、
身体が弱っていて、外気の「湿」を防ぎきれずにいると
「著痺」という病になりますよ、と書かれています。

雨が降る前や雨の日に
関節が痛んでくるという方がこの著痺です。
この「痺」とは痛みやしびれの病をいいますが、
現代のリウマチに相当するとされています。
痺病の原因は湿だけではありませんが、
湿が原因の痺病のことを著痺、
あるいは着痺、また単に湿痺といいます。

この梅雨時期は
「湿」を溜め込まないよう
味の濃い物や油濃い物を食べ過ぎて
胃腸を弱らせないことや
疲れを溜め込まないことが大切です。
あと、乾ききっていない衣服を身につけると
湿を体に纏う形になるので これも注意が必要です。

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