こんにちは、大原です。
前回の続きです。
(前回の記事:
その17 大腸と小腸の状態を知るには
過去記事の一覧は、記事の一番下にあります。)

今回は、六腑の内の、胃の状態を知る方法についてです。

<原文>
脾應肉、肉䐃堅大者胃厚、
肉䐃麼者胃薄、肉䐃小而麼者胃不堅、
肉䐃不稱其身者胃下、胃下者下脘約不利。
肉䐃不堅者胃緩、肉䐃無小裹累者胃急、
肉䐃多少裹累者胃結。胃結者、上管約不利也。

<読み・漢字の解説>
脾の応は肉なり。
きん堅大なる者は胃厚し。
肉䐃なる者は胃薄し。
肉䐃小にして麼なる者は胃堅ならず。
肉䐃其の身に稱せざる者は胃下る。
胃下る者は下脘やくして利せず。
肉䐃堅ならざる者は胃緩む。
肉䐃に小裹累無き者は胃急なり。
肉䐃に少裹累多き者は胃結す。
胃結する者は上管約して利せざるなり。

きん」:膝の後ろ、肘の後ろ肉塊の如く、筋の塊のごときものをいう。
」:そうか?そうでないか?と尋ねる疑問詞で、語調を整える時にも用いる。
ここでは「はっきりしないかすか」の意。
しょう」:作物をぶら下げて重さを測ることで、持ち上げる、はかる、などの意から、
両方が相匹敵する、ちょうど対応する、釣り合う等の意味を表す。
」:紐を引き締めて結び目が目立つようにした目印の意から、細く小さく、引き締めてまとめる意を含む。ここでは胃の下の出口が細く引き締まること。
」:まるく外から布で包む意。

<意味>
脾の内は胃に合し、外は肌肉に相応ずるものであります。
したがって肉きん堅実にして大なるものは胃壁の肌肉も厚く、
肉䐃が細くてかすかの者の胃壁の肌肉は薄いものであります。
肉䐃が小さくて貧弱の者は胃も堅実ではありません。
肉䐃が体に調和していない者は胃が下垂しています。
胃が下垂してしていますと胃の出口の管を引き締めるので、
便の出が悪くなります。
肉䐃の堅実でない者は胃が弛緩しているものであります。
肉䐃に小裹の連なっていないものは胃が緊張しているものであり、
反対に小裹の多いものは胃が引き締められているものであります。
胃が引き締められているものは、
胃の入り口の方の管がしめつけられていますので、食道の通りが悪くなります。

続きます。

阪急梅田駅にある「たけ井」というラーメン屋さんにて
つけ麺を頂きました

写真は、阪急梅田駅にある「たけ井」というラーメン屋さんにて。
休日の前日でしたので、ちょっと無理しても良いかと思い、
麺の量が400gの大盛りのつけ麺を頂きました。
かなりのボリュームでしたが、
濃厚な魚介系スープのつけ汁が美味しく、完食しました!

こちらのお店は改札内になるので、改札の駅員さんに
「たけ井に行きます」と伝え、入場券をもらって改札を入ります。


参考文献
『鍼灸医学大系 黄帝内経素問』
『鍼灸医学大系 黄帝内経霊枢』雄渾社
『完訳 鍼灸甲乙経(上巻)』三和書籍

興味のおありの方は、ぜひ参考文献もお読みください。


<今までの「鍼灸甲乙経を読む」過去記事>
鍼灸甲乙経 巻之一

 第1 精神と五臓
  ●その1 前半
  ●その2 後半
 第2 五臓の五変と五腧

  ●その3 全文
 第3 五臓六腑の陰陽表裏

  ●その4 全文
 第4 五臓と五官

  ●その5 前半
  ●その6 後半
 第5 五臓の二十五変と六腑の関係

  ●その7 総論、心
  ●その8 肺、肝
  ●その9 脾、腎
  ●その10 心の状態の観察
  ●その11 肺の状態の観察
  ●その12 肝の状態の観察
  ●その13 脾の状態の観察
  ●その14 腎の状態の観察
  ●その15 五臓の全悪吉兆
  ●その16 六腑の合
  ●その17 大腸と小腸の状態を知るには

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