<近日開催予定のイベント情報>
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こんにちは、大原です。
暑いですが、今日も乗り切っていきましょう。
さて、前回の続きです。
前回の記事:その14 腎の状態の観察
過去記事の一覧は、記事の一番下にあります。

<原文>

「願聞人之有不可病者、至盡天壽、雖有深憂大恐、怵惕之志猶不能減也、甚寒大熱、不能傷也。
其有不離屏蔽室内、又無怵惕之恐、然不免於病者、何也?」


「五藏六府、邪之舍也。
五藏皆小者、少病、苦燋心、大愁憂。
五藏皆大者、緩于事、難使以憂。
五藏皆高者、好高擧措。
五藏皆下者、好出人下。
五藏皆堅者、無病。
五藏皆脆者、不離于病。
五藏皆端正者。和利得人心。
五藏皆偏傾者、邪心而善盗、不可爲人平、反覆言語也。」

<読み>
いわく、
「願わくは聞かん、
人の病むべからざる者あり。
天寿を尽くすに至るまで、深憂、大恐、怵惕じゅつてきの志ありといえども、
なお減ずることあたわずなり。甚寒、大熱も傷ることあたわずなり。
その屏蔽へいへいの室内を離れず、又怵惕の恐れ無く、
も病を免れざる者あるは、何ぞや?」

曰く
「五藏六府は邪の舍なり。
五藏皆小なる者は、病むこと少なく、燋心を苦しみ、愁憂すること大なり。
五藏皆大なる者は、事に緩して、もって憂えしめ難し。
五藏皆高き者は、高く擧措(きょそ:立ち振る舞い)するを好む。
五藏皆下き者は、人の下に出ることを好む。
五藏皆堅き者は、病むこと無し。
五藏皆脆き者は、病を離れず。
五藏皆端正なる者は。和利して人心を
五藏皆偏傾する者は、邪心にして善く盗み、もって人平たるべからず、言語反覆するなり。」

 

内容ですが、
まずは問いかけからで、
「病気になることが無い人は、天寿を尽くすに至るまで、
病の原因となるような深い憂いや大きな恐怖がありながらも
蔵の精気は減ずることなく、また激しい寒さや大きな熱に逢っても傷られることはありません。
それなのに、一方では
周囲をすっかり覆い隠してしまった室の中に閉じこもって外界の気にも触れず、
また、ハラハラするような気がかりなこともなく、それなのに病にかかることを免れない者のあるのは
どういうわけだろうか?」

という問いに対し、回答は
「それは、五臓六腑の状態機能が不健全のため、邪の舎するところとなるからであります。」
とあり、以下のように、具体的に述べられています。
・五臓の形状が皆小さいものは、外邪による病気は少ないが、イライラしたり心細くなって心配することに苦しむことが大である。
・五臓の形状が皆大きいものは、事を為すに緩慢で、心中うれえる事は少ないものである。
・五臓の位置が皆高いものは、立ち振る舞いや動作を高ぶってすることを好む。
・五臓の位置が皆低いものは、他人に対しいつもへり下って其の下に出るような態度を好む。
・五臓が皆堅ければ病気になることは無い。
・五臓が皆脆弱なものはいつも病気ばかりしている。
・五臓が端正なものは、いつも和やかで心をとらえることができて、その信頼を得るものである。
五臓が皆偏傾している者は、心がねじまがっていて人のものをよく盗み、正常のことができず、言うこともあてになりません。

となります。


心斎橋本院のあるビルの地下1階の焼肉 㐂舌きたんさんにて。 
ご飯ものの一品「お茶漬け」です。
食べる直前にお茶?(出汁のような?)が注がれます。


真ん中の赤いのは牛肉です。
出汁によって、ほのかに温かくなり食べ頃になりました。
贅沢なお茶漬けですね!


参考文献
『鍼灸医学大系 黄帝内経素問』
『鍼灸医学大系 黄帝内経霊枢』雄渾社
『完訳 鍼灸甲乙経(上巻)』三和書籍

興味のおありの方は、ぜひ参考文献もお読みください。


<今までの「鍼灸甲乙経を読む」過去記事>
鍼灸甲乙経 巻之一

 第1 精神と五臓
  ●その1 前半
  ●その2 後半
 第2 五臓の五変と五腧

  ●その3 全文
 第3 五臓六腑の陰陽表裏

  ●その4 全文
 第4 五臓と五官

  ●その5 前半
  ●その6 後半
 第5 五臓の二十五変と六腑の関係

  ●その7 総論、心
  ●その8 肺、肝
  ●その9 脾、腎
  ●その10 心の状態の観察
  ●その11 肺の状態の観察
  ●その12 肝の状態の観察
  ●その13 脾の状態の観察
  ●その14 腎の状態の観察

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