下積み修行中の木村さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


不眠は、またの名を不寐(ふび)・不得眠といいます。
不眠とは、
・習慣的な睡眠時間の減少
・寝つきが悪い
・多夢
・寝てもすぐ目が覚めてしまいその後はなかなか寝つけない
・眠りが浅くちょっとした物音で目を覚ましてしまう
・ひどいときは一晩中寝つけない
などの症候を特徴とします。

天候不順や、
寝具が多すぎたり少なすぎたり、
就寝前に濃い茶やコーヒーなどの刺激の強いものを飲んだり、
精神的な問題を抱え考えすぎて眠れなくなるといった、
たまに眠れなくなる程度のものは病態とは考えません。
また痛み・喘咳・痒みなどで寝つけないものも本証の範疇には属しません。

不眠の原因として陰陽の平衡失調が挙げられます。
・陰虚によって陽が盛んになります。
・陽が陰を受け入れなくないため陰が陽を制御できなくなります。
・神が自分の居場所である心を守れなくなります。

という病態変化に帰属します。

不眠の原因はさまざまであるが、
臨床においてはまず虚実の区別を行います。
虚証の不眠は
営血不足気血不足陰虚火旺
によって気血陰液が上奉できず、
心神を養えないために起こる場合が多いです。
したがって、治療に当たっては
虚損の原因にしたがって扶正を主にして 安神をはかります。

実証の不眠は、
痰火食積於血
などの邪気が妨害することから起こることが多いです。
臨床では病状の違いに応じて、
清熱・瀉火・化痰・消食・化瘀など
祛邪の方法によって安神をはかります。

不眠は臨床でよくみられる症状であり、
人の健康や生活にも大きく影響し、
悪化すれば、心悸・胸痹・めまい・中風などを誘発します。
中医学は人体の臓腑・気血の機能を調節し、
標・本を兼治することで睡眠の状況を改善し、
患者の生活の質の向上をはかります。
ただし、臨床では必ず弁証論治の基本原則を守らなければ、
高い治療効果はのぞめません。

また注意しなければならないのは、
不眠とは患者の自覚症状なので、
術者はその不眠が、
他の疾病の一症状に過ぎないかもしれないと言うことを
考える必要があるという点であります。
特に続発性の不眠の場合、
術者はその患者の原発疾患の治療を重視しなければなりません。

次回は不眠の各証についてご説明致します。


参考文献:
『[実践講座]中医弁証』
『中医基本用語辞典』
東洋学術出版社

木村

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here