こんにちは、為沢です。
今年のお正月は、不覚にも体調を崩してしまい
三ヶ日はほとんど家で静養しておりました…。
スタートにつまずいてしまった気分ですが
何とか盛り返していこうと思います。
否、盛り返します!
では、今回は望診No.5 歯を御紹介して参ります。

歯は東洋医学では「骨の余」と診ます。
腎は骨を主り、手足陽明経は
歯齦(しぎん・歯茎のこと)に絡すため
歯や齦を観察することで、
腎と胃腸の病変を診ることができます。
歯の乾燥は胃熱熾盛・津液大傷が多く、
枯骨のような甚だしい乾燥は腎精枯渇を示し、
胃火証による歯痛の多くは
胃腑に熱が蘊蓄されて陽明の火が盛んになり
その火が経を沿って上昇することで起因します。
歯周炎、歯周変性、歯周萎縮などの歯周病で
腎陰不足・虚火上炎のものは
歯や歯茎がしくしく痛み
歯茎が萎縮し、ひどくなると歯がグラついてきます。
最近、TV出演を復帰された
お笑い芸人の岡◯隆史さんは
「毛は抜けるし、歯はグラグラになるし、
テレビなんか出られるわけないと思った。」
と激白されておりました。
(詳しくはこちらを参照→岡◯隆史、髪がぬけ歯もグラグラに
発症に至るまで、どのような環境にいたか分かりませんが
「抜け毛・歯のグラつき」という症状から
腎虚が顕著だった腎気の弱りが強かったのは確かです。
(腎虚の分かり易い例として紹介させて頂きました。
復帰おめでとうございます!)
外感の風熱邪毒が歯や歯肉に侵襲し、
結聚して去らないと気血が留滞し経気が通じなくなるので
激しい歯痛と歯肉の腫脹がでます。
その他、歯齦が淡白なのは血虚不栄、
赤く腫脹するのは胃火上炎、
出血して赤く腫脹するのは胃火傷絡、
発赤も腫脹も軽度なものは気虚・虚火傷絡であります。


参考文献:
『中医診断学ノート』
『中医学の基礎』
『中医針灸学の治法と処方』  東洋学術出版社
  為沢

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