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こんにちは、為沢です。

今回は張景岳ちょうけいがくの『質疑録しつぎろく』の第三章「論中風半身不遂在左属血在右属氣」の其の二です。


和訓:
夫れ脾肺は右に在るを以て、而して右半身不遂者は、
主として脾肺の病爲りとし、
腎肝は左に在るを以て、而して左半身不遂者は、
主として腎肝の病爲りとするは則ち可なり。
若し必ず主として右に在るを氣に属し、
左に在るを血に属すとするならば、
豈んぞ血は僅かに左にのみ行きて、而して右半身は無血ならんや、
氣は僅かに右のみに行きて、而して左半身は無氣ならんや。
是れ氣血の人身に在りて、已に分離して相い属さざるか。


・脾と肺は右に在り。したがって右半身不随症は脾肺の病であるとし、
腎と肝は左に在り。したがって左半身不随症は腎肝の病であるという説。
(朱丹溪の説のことを言っているようだが、
『丹溪心法』『格致餘論』などにそれらしき原文見つからず。。すみません。他探してみます。)

(これは左右に臓腑配当をする
『難経』(おそらく十八難)由来の考え方を基礎にしている可能性あり。)
こちらを参照↓
【古医書】古医書を読み解く:『難経』第十八難①
【古医書】古医書を読み解く:『難経』第十八難②

これはそれなりの理があるので可とする。
(そこは突っ込まんのかい!というのが個人的な意見です(^_^;))


・”半身不随が右にあるものは気虚”というのならば、
気は右ばかりに行って左半身には気が行かないということであろうか?

・”半身不随が左にあるものは血虚”であるならば、
血は左ばかりに行って右半身には血が行かないということであろうか?

・朱丹溪のこのような考え方は、気と血が体の中で分離してしまって、
お互いに助け合うということがないものになってしまうではないか。

其の三に続く…


参考文献:
『中国医典 質疑録』 緑書房
『中国医学の歴史』 東洋学術出版社
『中国鍼灸各家学説』東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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