【傷寒論とは何ぞや】

  1. 後漢時代の名医、張仲景が『傷寒雑病論』を著す。
    いわゆる傷寒論のオリジナル。またの名を『傷寒卒病論』
  2. 『傷寒雑病論』のオリジナルは書かれてすぐに散逸し、
    完全な形で見る事は出来ない。
  3. しかし、『傷寒雑病論』は「傷寒」と「雑病」の二つからなるうちの
    傷寒の部分を西晋時代の医家、王叔和が集め、整理して『傷寒論』として世に出す。
  4. 再び長らく世に埋もれ、その内容は「不伝の語」となる。
    (秘方として公開されず。)
  5. 孫思邈が『千金要方』に引用し、『千金翼方』に大部分を公開。
  6. 北宗の開宝年間(967~976)、
    高継沖が秘蔵していた『傷寒論』を編集して宗政府に献上した。
  7. さらに1064年に校正医書局の林億高保衡らによってまとめられて刊行される。
    これが元に流伝し今日にいたる。

    【現在流布している2種の版本】

  • 宋版本:オリジナルはなくなっているが、1599年に趙開美が復刻した。(趙刻本
  • 成注本:金代の医家、成無己が傷寒論に注解を加えたもの。
    宋版本の傷寒論がよく反映されていると考えられている。

参考文献:『中国医学の歴史』/東洋学術出版社

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