どうも、新川です。

先日、カメラを携え、
京都市内を歩いてきました。

なかなか自分なりの表現が上手く出来ず、
考えるのも行き詰まり、
久しぶりに一日かけて歩きましたが、
根本的におさまらず。

ただなにか少しずつ開いているような。

水流 京都にて
水流 京都にて

さて今回は、
大奇論篇についてです。


今回は、大奇論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。


【大奇論篇 四十八】

・脈の搏ち方が速くて浮き上がり、
ちょうど波が次々と打ち寄せてくるようで、
一呼吸の間に十回以上も搏つのは、
これは人体の十二経脈の精気がすべて不足したものである。
このような脈象が現れ始めてから、ほぼ九十日たつと死亡する。

・脈が薪の火が燃えるように勢が盛んなのは、
心蔵の精気がすでに燃え尽きようとしているである。
秋が終わり草が枯れ乾く初冬の頃に死亡する。

・脈の搏ち方が風が吹いて枯れ葉が散るようなものは、
肝蔵の精気が非常に虚しているのである。
ほぼ秋の落葉の時期になると死亡する。

・脈の搏ち方が訪問客のようで、来たり去ったりし、
脈が触れないで塞がったのかと思うと、
たちまちにまた力強く触れたりするのは、
腎蔵の精気がすでに不足しているのである。
ほぼ棗の花が開いて落ちる初夏の候に死亡する。

・脈の搏ち方が泥の弾丸のようで、
円くはあるが滑らかでないのは、
胃の腑の精気の不足である。
春の終わりから初夏にかけて楡の莢がはぜて落ちる頃に死亡する。

・脈が長くて堅く、
物が横たわっているように触れるのは、
胆の府の精気がすでに不足しているのである。
秋が深まり稲が実る頃になると死亡する。

・脈が緊張して弓弦のようであり、
細小で糸のようなものは、
胞宮の脈絡の精気がすでに不足しているのである。
病んでからよくしゃべるものは、
霜の降りる季節になると死亡するが、
もし静かであまりしゃべらないものは、治すことができる。

脈の搏ち方が漆汁を絞るように四方に散る状態なら、
この種の脈象が現れてからほぼ三十日たつと死亡する。

・脈の搏ち方が泉が湧くようであり、
昇って降りず、浮で力があり、肌肉の中で鼓動するものは、
太陽膀胱経の精気がすでに不足しているのであり、
息切れの症状があって、
春に新鮮な韮を食べられる時期になると死亡する。

・脈が崩れ落ちる朽ちた土のようにもろくて
虚大無力で、重按すると触れなくなるのは、
肌肉の精気が已に不足しているのであり、
皮膚にもし黒色が現れれば、
これは土が崩れ水が溢れる現象であり、
春になって白壘(葛の属)が生える時期になると、
〔木剋土で〕木は旺んで土は衰えて死亡する。

・脈が上部が大きくて下部が小さい懸壅垂のようであって、
軽按して浮で取れば益ます大であるのは、
これは十二兪穴の精気の不足であって、
寒くて水が凍る冬になると死亡する。

・脈が上向きに置いた刀のようであって、
浮に取れば小で急であり、
重按すれば大で堅であるのは、
五蔵の鬱熱によるものであり、寒熱が腎蔵に交わり、
病は横になっているだけで、坐ることも立つこともできない。
立春になり陽盛陰衰の侯になると死亡する。

・脈が弾丸のようであって、
滑・小でとらえ所がなく、
これを按じると触れなくなるのは、
大腸の精気が已に不足しているのであって、
棗の葉が生える初夏の候になると、
火が旺んで金が衰え、〔火剋金で〕死亡する。

・脈が花のように軽浮軟弱で、
その人の日常坐臥が落ち着かないで、
恐れと疑惑でビクビクし、小心翼々と行動し、
常に耳をそばだてて人の話を聞こうとするのは、
これは小腸の精気が不足欠乏しているのであって、
おおよそ秋も深まる頃になると死亡する。


肝満腎満肺満皆実、即為腫。
肺之雍、喘而両胠満。
肝雍、両胠満、臥則驚、不得小便。
腎雍、脚下至少腹満、脛有大小。髀䯒大跛、易偏枯。
心脈満大、癇瘛筋攣。肝脈小急、癇瘛筋攣。肝脈騖暴、有所驚駭、脈不至、若瘖、不治自已。
腎脈小急、肝脈小急、心脈小急、不鼓皆為瘕。

腎肝并沈為石水、并浮為風水、并虚為死、并小絃欲驚。
腎脈大急沈、肝脈大急沈、皆為疝。心脈搏滑急為心疝。肺脈沈搏為肺疝。
三陽急為瘕。三陰急為疝。二陰急為癇厥。二陽急為驚。脾脈外鼓沈、為腸澼、久自已。
肝脈小緩、為腸澼、易治。
腎脈小搏沈、為腸澼、下血、血温身熱者死。心肝澼亦下血、二蔵同病者、可治。
其脈小沈濇、為腸澼、其身熱者死。熱見七日死。

胃脈沈鼓濇、胃外鼓大、心脈小堅急、皆鬲偏枯。
男子発左、女子発右。不瘖舌転、可治。三十日起。
其従者瘖三歳起。年不満二十者、三歳死。
脈至而搏、血衄身熱者死。脈来懸鈎浮為常脈。脈至如喘、名曰暴厥。
暴厥者、不知与人言。脈至如数、使人暴驚、三四日自已。

脈至浮合、浮合如数、一息十至以上、是経気予不足也。微見九十日死。
脈至如火薪然、是心精之予奪也。草乾而死。脈至如散葉、是肝気予虚也。木葉落而死。脈至如省客。
省客者、脈塞而鼓。是腎気予不足也。懸去棗華而死。脈至如丸泥、是胃精予不足也。
楡莢落而死。脈至如横格、是胆気予不足也。禾熟而死。脈至如弦縷、是胞精予不足也。
病善言、下霜而死。不言可治。脈至如交漆。
交漆者、左右傍至也。微見三十日死。脈至如涌泉、浮鼓肌中、太陽気予不足也。少気、味韭英而死。

脈至如頽土之状、按之不得、是肌気予不足也。五色先見黒、白壘発死。
脈至如懸雍。懸雍者、浮揣切之益大。是十二兪之予不足也。水凝而死。脈至如偃刀。
偃刀者、浮之小急、按之堅大急。五蔵菀熟、寒熱独并於腎也。
如此其人不得坐。立春而死。脈至如丸、滑不直手。不直手者、按之不可得也。是大腸気予不足也。
棗葉生而死。脈至如華者、令人善恐、不欲坐臥。行立常聴。是小腸気予不足也。季秋而死。


参考文献:
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『素問ハンドブック』 医道の日本社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

新川

2 コメント

  1. こんにちは。

    「京都」、いいですね。
    紅葉シーズンに入ると、歩道を歩けないほど大混雑しますが、
    程よい気候のこの時期は、京都に行くのに良い時期ですね。

    京都の街は碁盤の目のようになっているので、
    道がわかり易い筈なのに、何故か方向がわからなくなってしまいます (?_?)
    自身の生き方同様、方向性を見失ってしまうようです。

    紅葉シーズンがひと段落したら、地図を持って時間を気にせず、
    京の街を散策したいものですね ♪

    • コメントありがとうございます。

      京都へは三連休の最終日に訪れましたが、
      確かに紅葉の時期を考えれば、少なかったかもしれません。

      京都の町は、
      通りの名前さえ覚えれば動きやすいようですが、
      正直、毎回迷路の中に迷い込む感覚はあります。
      どうせならそれさえも楽しみたいものです。

      以前冬に京都へ行った際、
      向日市〜桂あたりで体感温度が急激に下がる感覚がありました。
      調べてみると京都盆地は長岡京市や大山崎町まで含むそうで、
      向日市や桂もきっちり京都盆地内に入っております。納得です。

      新川

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