どうも、新川です。

最近、再びランニングを始めました。

最初は「駅の向こうまで行って戻ってこよう」
ということで走り出しますが、
いろいろ考え事をしていると、
知らない街まできてしまい、
家まで戻るのに一苦労です。

ただ、この知らない街を走るというのが、
たまらなくうきうきします。

わざと道に迷ったりするのを、
楽しんでいるのかもしれません。

さて今回は、
風論篇についてです。


今回は、風論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。


【風論篇 四十二】

「風」は六気の一つであり、能く五気を統べる。
ゆえに
「風は百病の長である」という。
風の性は善く行り、しばしば変わる。
それゆえ
「風は百病の始である」ともいう。

黄帝が問う。
「風邪が人体を傷害する場合に、〜
その原因は一つなのに、引き起こされる病変は一様ではなく、病名も同じではない。
時には内部にまで侵入し、五蔵六府の間に達することもある。
私にはその辺の理由が解らないので、是非とも聞かせてほしい。」
岐伯が答える。
「風気が人体の皮膚の間に侵入すると、
内部では経脈に通ずることができませんし、
外面では発散することもできません。
ただし風邪の伝わり方は非常に速いので、
病変の種類も多いのです。

もし腠理が開いてまばらであれば、
ぞくぞく寒けがして冷えますし、
腠理が閉じていて密であれば、
発熱して煩悶するようになります。
発寒すれば食欲がなくなって飲食が減少しますし、
発熱すれば肌肉が消耗して痩せます。
このようにぶるぶるふるえて飲食ができないような病を、
寒熱とよんでいるのです。
風気が陽明経を通って胃に入ると、経脈を循って上に向かい目の内眥〔内まなじり〕に達します。
もしこの人が太っていれば、風邪は外に向かって充分に発散させられませんので、
人体内部に留まり、熱中となって、両目が黄色くなります。
もし痩せた人ならば、陽気はたやすく外に発散されますので、寒冷を感じて寒中となり、
目からは絶えず涙が流れます。
風気が太陽経脈を通って侵入しますと、各経脈の兪穴に到達し、
そこから肌肉の間に散布され、衛気と互いにたたかうので、経脈の流通が障害されます。
そのために肌肉が腫脹して瘡瘍が発生します。
もし衛気が滞って運行できなくなると、
筋肉や皮膚は麻痺して感覚がなくなってしまいます。
※1癘風は、風邪が経脈に侵入して、栄気が熱を持ち、
甚だしい場合には腐敗し、気血が汚濁することによるもので、
そのために鼻柱がくずれて顔色が異常になり、皮膚に潰瘍が発生します。
これは風寒が久しく経脈に留まって去らないためで、
これを癘風とよび、また先に寒熱の症状があるので寒熱ともよんでいます。」
※1癘風
→麻風、大麻風ともいう。
癘風(癩菌)を感受したために、皮膚が麻痺し、変形する伝染病である。
慢性化する傾向がある。
初期症状は患部が麻痺し、紅斑・結節が現れ、それが破れても膿汁は流出しない。
病変が全身の皮膚に広がると、眉毛脱落・目の損傷・鼻梁倒壊・口唇破損・足底穿孔などの
危険な症状が現れる。
本病は、現代医学のハンセン氏病に類似する。
主な原因は、癩菌が人体の皮毛・臓腑などへ侵入することである。


黄帝問曰、風之傷人也、或為寒熱、或為熱中、或為寒中、或為癘風、或為偏枯、或為風也。
其病各異、其名不同。或内至五蔵六府。不知其解。願聞其説。
岐伯対曰、風気蔵於皮膚之間、内不得通、外不得泄。風者善行而数変、腠理開則洒然寒、閉則熱而悶。
其寒也則衰食飲、其熱也則消肌肉。故使人怢慄而不能食。名曰寒熱。風気与陽明入胃、循脈而上、至目内眥。
其人肥、則風気不得外泄。則為熱中而目黄。
人痩、則外泄而寒。則為寒中而泣出。風気与太陽倶入、行諸脈兪、散於分肉之間、与衛気相干、其道不利。
故使肌肉憤䐜而有瘍。衛気有所凝而不行。故其肉有不仁也。
癘者、有栄気熱胕、其気不清。故使其鼻柱壊而色敗、皮膚瘍潰。風寒客于脈而不去。名曰癘風。或名曰寒熱。

以春甲乙傷於風者為肝風。
以夏丙丁傷於風者為心風。
以季夏戌己傷於邪者為脾風。
以秋庚辛中於邪者為肺風。
以冬壬癸中於邪者為腎風。

風中五蔵六府之兪、亦為蔵府之風。各入其門戸所中、則為偏風。

風気循風府而上、則為脳風。風入係頭、則為目風、眼寒。
飲酒中風、則為漏風。入房汗出中風、則為内風。新沐中風、則為首風、久風入中、則為腸風飱泄。
外在腠理、則為泄風。故風者、百病之長也。至其変化、乃為他病也。無常方。然致有風気也。

帝曰、五蔵風之形状不同者何。願聞其診及其病能。
岐伯曰、肺風之状、多汗悪風、色皏 然白、時咳短気。昼日則差、暮則甚、診在眉上、其色白。
心風之状、多汗悪風、焦絶、善怒嚇、赤色。病甚則言不可快。診在口、其色赤。
肝風之状、多汗悪風、善悲、色微蒼、嗌乾善怒、時憎女子。診在目下、其色青。
脾風之状、多汗悪風、身体怠惰、四支不欲動。色薄微黄、不嗜食。診在鼻上、其色黄。腎風之状、多汗悪風、面痝 然浮腫、脊痛不能正立。其色炱、隱曲不利。診在肌上、其色黒。胃風之状、頸多汗悪風、食飲不下、鬲塞不通、腹善満。失衣則[月眞]脹、食寒則泄。診形痩而腹大。首風之状、頭面多汗悪風、当先風一日則病甚、頭痛不可以出内。至其風日、則病少愈。漏風之状、或多汗、常不可単衣。食則汗出、甚則身汗、喘息悪風、衣常濡、口乾善渇、不能労事。泄風之状、多汗、汗出泄衣上、口中乾上漬。其風不能労事、身体尽痛則寒。帝曰、善。


参考文献:
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『素問ハンドブック』 医道の日本社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

新川

2 コメント

  1. いつもお世話になっています。
    家に帰るのに一苦労なほど、知らない街に行ってしまうってすごいですね~。

    運動不足のために、せめてウォーキングくらいしたいのですが、いざ行こうとすると下の子に激しく止められてしまいます・・・(^_^.)

    そのくせ「ママ、もう少し細くなって~」って・・・(^_^.)

    知らない街をうろうろするのは刺激があって面白いですよね。

    ランニングで知らない街まで行くのは私にとっては難しいので、せめて、気候がよくなったら、自転車で少し遠出など出来たら・・・とは思います。

    • haru☆aiさん、
      コメントありがとうございます。

      お子さまがいらっしゃると
      なかなか御自分の時間をもつのは難しいですね。

      下のお子さんの隙を見計らって、
      是非歩いてみて下さい(笑)

      今の季節は、
      終日湿気と暑さが入り混じっておりますので、
      くれぐれも御散歩される際は御無理なさらないよう、
      お気をつけ下さいね。

      新川

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