脈診は中国や韓国の歴史ドラマがよく放映されておりご覧になる方も多いかもしれません。
ドラマでは脈診をした後、
「娘娘(媽媽)ご懐妊でございます」
というシーン。
初めて観た時、こんなことまで脈診でわかるのかぁ!
と本当に驚きました。

さて、脈でどんな事を診るのでしょうか?

脈では臓腑と気血の状態を知り、
臓腑と気血に病変が発生するとただちに変化が現れます。
また、治療後に良くなる兆しがあるかどうかを知ることができます。

脈を診る体の場所は、
手首(橈骨動脈上)で診ることが多いですが、
頭や首元(ツボでは「人迎」)
足の甲(ツボでは「太衝・衝陽」)
など、様々な箇所で脈を診ることができます。

手首では、「寸」「関」「尺」
と診る箇所が三等分されており、
一例を挙げますと、
「寸」は上半身
「関」は胴体
「尺」は下半身
または、臓腑がそれぞれに配当されたり、
書物や流派により諸説があります。

「図解 十四経発揮」から模写しました。
「図解 十四経発揮」から模写しました。

 

脈の速度、深度、太さ、充実度など
(例: 浮・沈・虚・実・速・遅など)
いくつかの基本的な脈をベースに
書籍によっては20種類以上に細分化されていきます。

正常な脈を「平脈」と呼びます。
個々により健康な脈の状態はそれぞれに違います。

また平脈は、体内や外界の要素に応じて様々に変化します。
季節や天候や地理的な環境など外的要因や、
精神状態、飲食物、年齢、性別、体格、運動などです。

 


《参考文献》
『中医臨床のための舌診と脈診』 神戸中医学研究会 著
『図解 十四経脈発揮』本間 祥白 著
『中医脉学と瀕湖脉学』  川合重孝・川井正久 編著

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