<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
当院でのコロナウイルスに対する工夫と処置の

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来院される皆様に関係する内容となりますのでご確認下さい
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「柴胡四逆湯 疫熱、挟陰症者、主之。
小柴胡湯、合茯苓四逆湯。」

下野です。
以前にも書いた原南陽口授『叢桂亭医事小言』より、
一症例のご紹介です。
内容の詳細としては
疫病の治療には承気湯を用いるが、
患者の様子を見ていると、
どうも陰証ではないか?と考えられ、
附子剤を合わせたところ翌日から症状に変化が現れ、
2週間後には回復した。
その処方名は柴胡四逆湯というものになります。

これだけを見ると、
相当臨床能力に優れていたのだなくらいですが、
実はこの裏には失敗(と言って良いのか。。。)があったからです。
この処方を生み出す前に
同じ疫病の患者を2名診たのですが、
共に救うことが出来ず、
暫くの間食事も喉を通らず、
家に籠もったままだったようです。
そこから書物を読みあさり
陽証に似た陰証があると気付き、
つまり附子を与えていたら。。。
という想いでいた矢先に
同様の症状の患者に治療を頼まれ、
又患者家族からも助からなくても良いから
薬を与えてほしいと嘆願され、
附子剤を合わせた処方して助けた。
という話があったようです。

名医と言われる人にも
様々な苦悩があり
やはりそれ以上に努力をしているということですね。

アイキャッチ画像は『瘈狗傷考』京都大学附属図書館所蔵です。

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