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こんにちは、為沢です。
今日は張従正についてご紹介します。

張従正ちょうじゅうせい

(1156年〜1228年)

字は子和しかといい、号は戴人。
雎州考城しょしゅうこうじょう(今の河南省蘭考県)の人。

代々、医道に携わる家に生まれた張従正は
幼き日より医学を学び、『内経』『難経』『傷寒論』
などについても研究し深い理解を得ていた。
1217年〜1222年には太医(宮中の侍医)に召され、
その後 軍医にもなりましたが、職を辞して郷里に帰り
開業して民間の医療にあたりました。

張従正は劉完素の学説を重要視し
寒涼薬(攻邪の薬)を多く用いた経験から、
まず邪を取り除くことが大事であると考え
儒門事親じゅもんじしん』全十五巻を著し、
その中に次のような記載があります。

『儒門事親』 汗下吐三法該盡治病詮十三
“夫病之一物、非人身素有之也。
或自外而入、或由內而生、皆邪氣也。”

和訓:
病之一物、人身もとよりこれを有するに非ず、
あるものは外より入り、あるものは内より生ず、皆これ邪気なり

“そもそも病というものは
人の身体にもとからあるものではなく、
邪気が外から入ってきたり内から生じるのだ。”
という考えが基本にあり、
「病は邪より生ず、邪を攻むれば病已む」
という攻邪論を唱えました。
治療は攻法により速やかにその邪を除くことが先決で、
「邪気去れば元気自ずと復するなり」
「まずその実を治し、後その虚を治すべし」であると強調しました。
この考え方は日本の「古方派」に大きな影響を与えることになります。


参考文献:
『東洋医学 基礎編』
『いちばんわかる!東洋医学のきほん帳』学研
『東洋医学概論』医道の日本社
『現代語訳◉黄帝内経素問』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢』
『中国医学の歴史』
『中国鍼灸各家学説』東洋学術出版社

アイキャッチ画像:
京都大学貴重資料デジタルアーカイブより
『儒門事親』
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00003046

為沢

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