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こんにちは、大原です。
前回の続きです。
(前回:水穀の精微と血の生成

「人の身体は食べた物でできる」ということは
改めて書くようなことではありませんが、
胃に入った飲食物の栄養は
主に小腸で吸収されると生理学で教わります。
以下、このあたりの内容について少し深掘りしてみます。

10年ほど前に私が偶然知った『千島学説』という学説では、
人の血液は小腸で造られると考えます。
簡単に言うと、この学説では
胃に入った食物が
小腸で血液に変わっていくと考えます。
千島学説の提唱者である千島喜久男博士が、
偶然に、鶏の卵が赤血球に変化するところを
顕微鏡で確認したことが、
研究を始められるきっかけになったそうです。
(『生命の自覚 〜よみがえる千島学説』より)

ちなみに、この学説の内容は、
東洋医学における血の生成についての内容と
合致しますので
千島学説を支持される東洋医学の従事者は
わりと多いようです。

発見にいたった際の様子に関して、
千島学説に関する文献から一部抜粋しますと
彼が発見したものは、ニワトリのタマゴの黄身(卵黄球)が赤血球に変化(分化)し、
その赤血球が生殖細胞に変化している様子だった。
『こんなことがあっていいのだろうか』
千島は唖然とその姿を眺めた。
だが、顕微鏡下では赤血球がタコの足状に細胞質を放出し、
その細胞質がお互いに仲間を探し求めあっている。
やがてそれらが溶け合い、集団化して、その集団はしだいに細胞核をもつ一個の単細胞になった。

『自分はいったい何を見ているのだろう。生物学のどの本にも書いていないことが、
いま現実に顕微鏡の下で起こっている』

 千島は自分の眼を、自分の頭を疑った。しかし、このショックから立ち直ると彼は考えた。
もし、自分の頭がおかしくなったのでもなく、眼もしっかりしているのならば、
顕微鏡で見たものは、まぎれもないまったく新しい事実である。

(『『生命の自覚 〜よみがえる千島学説』p.43〜44より抜粋』)

つまり、千島博士は、
あるニワトリに関する研究中に
顕微鏡でその卵を観察していて、
偶然にも卵が何か別のものに変わっていく様子を
目視されたとのことですが、
そのときの驚かれた様子が伝わってきますね。

この千島学説の研究論文は
いったんは大学の学位請求論文として提出され
正式受理されたものの、
数年間放置された後に提出の取り下げを命じられたそうです。
その理由は、現代医学では血液の生成に関して
「人の血液は骨髄で造られる」とされているために、
もし千島学説を認めると、
これまでの定説を覆さないといけなくなってしまうことから、
反対意見が多いためであったのではないか
とされています。

個人的には、実際に顕微鏡で確認できたものは
室温など何らかの条件がつくかも知れませんが
一定正しいと思いますし、
この学説と相違する西洋医学の説も
完全に間違っているというのも
大袈裟だと感じます。
どちらか一方が確実に間違っているというのではなく、
血液の生成に関して
「骨髄でも血液は造られるし、
もしかすると小腸でも造られるのではないか」
という感じで、
千島博士の論文を学会が受け入れて
その内容を議論・検討されても良いのではないかな
と思いました。

妄想に近いかも知れませんが、
個人的には、この千島学説が正しいとすると、
これはもしかすると
東洋医学におけるけつの生成を追試するものではないか
とも思えますし、
そのように考える方も多くいらっしゃるかも知れません。
さらに、「血液と、東洋医学のけつとはどのような違いがあるのか」など、
今後、いろいろな議論の可能性があっても
おかしくないように思えます。

秋晴れ 本院近くにて
秋晴れ 本院近くにて

■参考文献
『生命の自覚 〜よみがえる千島学説』マガジンランド
『血液と健康の知恵』地湧社
『基礎中医学』燎原
『中医病因病機学』東洋学術出版社

興味がおありでしたらぜひ参考文献をお読みください。

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