下積み修行中の本多のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不愉快なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


今回は便を問うについてです。

便を問うとは大便と小便の性状・回数・量の多少を尋ねることをいいます。
大便では秘結(便秘)あるいは泄瀉(下痢)があるかを尋ねます。
それぞれ原因は次のいくつかに分けられます。

秘結の原因として
①気血虚:便意はあるが排泄する力がない。
腸の蠕動運動の低下を意味しています。
②脾胃の熱:普段から辛いものや体を温めるもの等を過食しすぎて
脾胃に熱がこもり津液が損傷して腸の滋潤作用が低下して起こります。
③腎陽虚:虚弱体質や高齢者など、
体を温める作用(温煦作用)が低下して体が冷えて
腸の伝導能力が低下して生じます。
④肝鬱:肝の疏泄機能がストレス等により低下して腸の伝導機能が
スムーズに行われなくなり生じます。

次に泄瀉ですが、
「泄」は大便が稀薄で出たり止まったりすることをいい
「瀉」は水の様に形がないものをいいます。
泄瀉の原因として
①外邪:寒・湿・暑・熱が原因でおこります。
この中でも湿による脾の運化作用の低下が最も多いとされています。
②傷食:飲食が原因でおこる病症のことで脾胃を損傷して
昇降機能が低下することで生じます。
③腎陽虚:久病や老化により腎陽が虚して脾を温煦できずに
運化作用が低下して起こります。
④肝鬱:普段から脾胃が虚弱な人が精神的ストレスを受けて
脾の運化作用が低下して起こります。

腎陽虚と肝鬱は秘結・泄瀉と、症状は違いますが一つの原因とされているのは
それぞれが影響を与える臓腑やそのルートが違うという事になります。
例えば腎陽虚で腎陽が虚すと身体が冷えの傾向になり、
大腸の蠕動運動を悪くさせてしまい秘結するものと、
冷えが脾胃を温煦できず運化作用が低下して
大腸に水湿が停滞して泄瀉するものとに分けられます。

上記したのは秘結・泄瀉が起こる一部の原因で、
実際には臓腑間が複雑に影響しあって発症される事もあります。

次回に二便の続きを書いていきます。


参考文献:
『中医学の基礎』東洋学術出版社
『東洋医学臨床論』医道の日本社
『実用中医学』 源草社

本多

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