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 下積み修行中の大原のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


修行生の大原です。
例年、2月の下旬の日曜日に、
鍼灸の国家試験が行われます。
さて、国家試験の問題とはどのようなものでしょうか。
昨年出題された問題の一部をみてみましょう。
(問題の解答と解説は、下にあります。)


<問題>

問1.運行が失調すると鼓張を認めるのはどれか。
(第22回はり師・きゅう師 国家試験問題 97問目)
1.営気
2.衛気
3.血
4.津液

問2.統血作用の失調でみられるのはどれか。
(第22回はり師・きゅう師 国家試験問題 100問目)
1.秘結
2.崩漏
3.陽萎
4.帯下

問3.痹証で重だるい痛みはどれか
(第22回はり師・きゅう師 国家試験問題 101問目)
1.行痹
2.痛痹
3.着痹
4.熱痹


<解答と解説>

問1.
「鼓張」(こちょう)という言葉を知らないと
解きにくい問題だと思います。

「鼓張」とは、腹部が太鼓のように
膨らむことから命名された病名で、
気滞と湿阻によって脾が健運できなくなるものです。
下肢または全身の浮腫に発展し、皮膚表面に
青筋がみられる場合もあるようです。

脾の健運失調や、浮腫がみられるなど、
津液の運行の失調が主な要因ですので、
選択肢の中では「津液」が最も適当かと思います。
よって答えは「4」となります。

また、他の選択肢である
営気、衛気、血の運行が失調した場合は
気滞血瘀など別の疾患がみられやすいと考えて、
消去法で「4」を導く方もいるのではないでしょうか。

(林注)
実際の臨床では1,2,3,4どれが失調するレベルでも
鼓張は起こりますよ。
それぞれが失調する臓腑の状態や本質をしっかり見極めることで
理解出来るとは思うことと、
それぞれの問題で僕が指摘するようなパターンで出る鼓張はなかなか重症のものでは
ありますが、
実際問題として、
目の前の患者に鼓張があらわれていると、
そうしたときに上記の4だという発想が出来るレベルというのは
学生を養成する側としては100点をあげたいのかもしれないが、
臨床家としてはそれが徒になる。
教科書的にはそう書かれているが、本質は違うところにある。
或いは、この症例に関しては教科書通りの原因があるな、
などと立体的に考えられるかどうか、というのが
仕事人としての生命線になろうかと思いいます。
そういう意味で決して良い問題とは思いません。

【問1. 解答:4】

問2.
1.「秘結」(ひけつ)とは便秘のことで、
「熱秘」、「気秘」、「虚秘」、「冷秘」に分類されます。
主な原因は、それぞれ
「熱邪」、「気滞」、「気虚」、「寒邪」です。

2.「崩漏」(ほうろう)とは
不正性器出血(月経過多、月経過長)
のことで、脾不統血証でみられる症状です。

3.「陽萎」(ようい)とはインポテンツのことで、
腎陽の虚衰によるものです。

4.「帯下」(たいげ)とはおりものののことで、
その色によって「白帯」「黄帯」「赤帯」に
分類されます。
主な原因は、それぞれ
「脾虚による寒湿」、「湿熱」、
「肝鬱化熱による胞絡(子宮内の細い血管)の損傷など」
とされています。

以上より、統血作用の失調でみられるのは、
2.「崩漏」となります。

【問2. 解答:2】

問3.
痹証の原因は、「風邪」「寒邪」「湿邪」
の三つであると学校の授業では習います。
この中で、重だるい痛みは「湿邪」に
よるものとされています。

痹証は、
「風邪」が主であるものを「行痹」、
「湿邪」が主であるものを「着痹」、
「寒邪」が主であるものを「痛痹」
と分類します。

以上より、湿邪が主である「着痹」が
解答となるので、答えは「3」となります。

【問3. 解答:3】

以上、中医学の疾患についての
基本用語の知識を問う問題を集めてみました。
皆さん解けましたでしょうか?

このような東洋医学系の科目以外にも、
解剖学や生理学といった
西洋医学に属する科目もあります。
幅広い知識が問われますね。


参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『中医内科学』 東洋学術出版社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

 

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