下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


修行生の大原です。
年末年始は、忘年会や新年会、おせち料理、おぞうになどで、
食べ過ぎや飲み過ぎになってしまう機会が多くなりがちですね。

先日、院長に、「最近、食後に軽い動悸がすることがありますが
どうしてでしょう」と尋ねたところ、
「それは、水気凌心(すいきりょうしん)と違うか?」と言われました。

・・・すいきりょうしん?

初めて知った言葉だったので、聞いた時は「???」だったのですが、
調べてみて「なるほど〜」と納得しました。
その調べたことを、以下にまとめたいと思います。

飲食物は口から入り、「胃」がそれを受けて消化されます。
これを、「胃」の受納作用、腐熟作用といいます。
「胃」で受納・腐熟された水湿は、「脾」の運化作用によって
「肺」に上輸され、全身に宣発(散布)されます。
ちなみに、「胃」と「脾」は、気の流れが相反していて、
「胃」は下向き、「脾」は上向きに気が流れています。
また、「心」は、上焦に位置する陽臓で、五行の「火」に属します。
「心陽」(心の陽気)は、血液循環を推動して生命活動を維持し、
その他にも水津を温めて散布する作用や、
精神活動を温めて活性化させる作用もあります。

ここで、「脾胃」に弱りがある場合、
「胃」の中の水湿が運化されずに
滞ってしまうことがあります。
すると「胃気」が下がらずに上逆してしまい、
停滞していた水湿が水邪となって「心」を犯します。
これを「水気凌心」といい、動悸や、心下部が張る・
胸中痞悶(きょうちゅうひもん)・背部悪寒・頭暈(ずうん)・
目眩(もくげん)・嘔吐・息切れなどの症状が現れます。

私の勝手なイメージですが、この場合の動悸の症状とは、
「心」が、水邪を振り払おうとして
必死に動くために起こるのかなと思いました。

年末年始を振り返ってみて、
少し胃腸に負担をかけていたかなと反省しました。
皆さんも、食べ過ぎや飲み過ぎには、ぜひ気をつけてください。

おまけですが、「水気凌心」に似た言葉で
「水飲凌心(すいいんりょうしん)」というものがあります。
これは、「心陽」が不振となった場合に起こるもので、
津液が散布されず蓄積して痰飲になり、
その痰飲が血脈を通って「心」を犯すものです。
動悸・息切れ・頭暈・胸苦しいなどの症状が現れます。


参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『中医弁証学』 東洋学術出版社
『中医病因病気学』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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