下野です。
今回より、手の太陰肺経に入ります。
経穴単体の取穴部位の書かれた文は省きます。

では見ていきます。
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『経穴纂要 5巻』(京都大学附属図書館所蔵)
『経穴纂要 5巻』(京都大学附属図書館所蔵)

手太陰肺経圖

初学ノタメニ仮名ニテ示スノミ
先雲門ノ穴ヲ取ニハ
任脈ノ天突穴定テ天突下一寸璇機ノ傍ヲ六寸
雲門ノ穴少シ斜ニ肋骨ニ従テ附ナリ
則馬氏曰璇機傍六寸是ナリ
雲門下一寸ニ中府ノ穴ヲ附ルナリ
サテ雲門ヲ璇機ノ傍ヲ六寸ニ取ル
寸法ハ両乳ノ間八寸ノ寸ニテ六寸ノ附ルナリ
中府穴ハ天突ヨリ鳩尾マテノ九寸ノ寸ニテ
雲門ノ下一寸附ルナリ

続く

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中府、雲門の取穴が書かれている図になります。

当時の医学館での
基礎講座として使われていた書物でしょうから、
現代でも臨床家向けと言うよりも、
学生の経穴学の授業内容として捉えた方がいいですね。

ただの経穴の講義(授業)と違うのは、
この本文で言えば”馬氏”(馬蒔)が
「このように書いた理由はこうである」という
考証学が入っているところでしょうか。

まだまだ続きます。

アイキャッチ画像は
『経穴纂要 5巻』(京都大学附属図書館所蔵)です。

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