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こんにちは、為沢です。
今日は王好古についてご紹介します。

王好古おうこうこ

(1200年頃〜1264年頃)

字は進之。代々趙州(河北省趙県)の人で
号を海蔵老人と称しておりました。
科挙(官僚登用試験)の合格者で進士(官僚)の出身であり、
早くより経学(儒教の経典を研究する学問)に通じており
その後、医を志し張元素李東垣に師事し、
張元素の臓腑弁証や李東垣の脾胃学説の影響を受け、
彼らと共に”易水学派”(臓腑虚損病機の研究を主要テーマにとし、
補益法をによる内傷病の治療を得意とした張元素由来の流派)
の一人と呼ばれております。
…ただ、王好古についての正式な伝は残されておらず、
確かな生年・享年は共に不明なのですが
王好古が著したとされる書籍が数多く残ってあるため、
金末から元にかけての時期に活躍した医家であったことは
間違いなさそうです。

彼の著作を見てみると、
『陰証略例』という医籍がありまして
王好古が最も影響を受けた張仲景の『傷寒論』を
詳しく研究された内容になっており、
傷寒論の中でも生気の弱りが著しい場合に発展する
陰証部分について研究されたもので、
同書の一節に

“傷寒古今為一大病,陰證一節,害人為尤速”
和訓:傷寒は古今の一大病と為す。陰証一節を害すること,尤も速し

と、陰証は治し難いぞと認識した上で
発病原因や証候、診断、治療など詳細に至るまで
徹底的に論述された構成になっております。
また、冷たい飲食物や涼薬を誤用した場合
陰証を来す恐れがあるぞ と
王好古独自の考えも論述されております。

また、湯液にも研究を重ねた王好古。
“湯液”とは薬草など生薬を煮出したスープ、つまり煎じ薬のことで
王好古は紀元前1世紀の前漢時代にあったという、
伊尹いいんの『湯液経法』という書から
『伊尹湯液仲景広為大法』という書名をつけた医籍を1234年著し、
さらに、師である張元素や李杲などの著作を拡充かつ整理し、
薬物書の集大成として『湯液本草』を1248年に著しました。
従来の本草書は薬の効果以外に、
薬名の起源、産地、品質などの博物学的な内容も記載されるが、
『湯液本草』は薬の効果だけを記したNewタイプの本草書で、
内容は、多くの論説と図説からなる前半の総論と、
草・木・果・菜・米穀・玉石・禽・獣・虫の順に
計242種の薬物を収載する後半の各論からなり、
後世の医家に大きな影響を与える医籍となりました。

王好古の主な著作:
『医塁元戎』
『陰証略例』
『伊尹湯液仲景広為大法』
『湯液本草』
『此事難知』
『斑論萃英』
『活人節要歌括』
『仲景詳弁』


参考文献:
『東洋医学 基礎編』
『いちばんわかる!東洋医学のきほん帳』学研
『東洋医学概論』医道の日本社
『現代語訳◉黄帝内経素問』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢』
『中国医学の歴史』
『中医伝統流派の系譜』
『中国鍼灸各家学説』東洋学術出版社

アイキャッチ画像:
『湯液本草』3巻 国立国会図書館デジタルコレクションより転載
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2576101?tocOpened=1

為沢

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