下野です。
以前 為沢先生が【東洋医学の基礎】経穴(ツボ)って全部で何個あるの?
という記事を書いてくださり、
今回は勝手に追記をしてみました。

現在 経穴数は365穴としていますが、
これは勿論 一年が365日という天文学からの考えであり、
『素問』気穴論篇には
「黄帝問曰、余聞気穴三百六十五穴、以応一歳。」
と記されております。

ただ『黄帝内経』とされている
『素問』『霊枢』には365穴も記されておらず、
経穴の代表医籍(原本失)となった
『明堂経』にも双穴(左右対称にある穴)300穴×2、
単穴(任脈、督脈)49穴の計349穴(総計649穴)であり、
日本の『医心方』もこれと同数になっております。
実際に365穴記載されたものは
日本の江戸期に
江戸医学館の小坂元佑が記した
「経穴籑要」が初めてと考えられています。

また、今は”経穴”という言い方をしますが、
唐代は”孔穴”と言っており、
これは『明堂経』だけでなく
孫思邈の『千金方』『千金翼方』でもみられます。
これには
孫思邈が『明堂経』の復刊を目指していた(真柳誠先生曰く)という話から、
その『明堂経』の流れを汲み込んだが故に
”孔穴”という言葉で記したのであろうと思われます。
※孔穴という言い方は、専門的なものになってきますのでまた後日専門記事で記しましょう。


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<参考文献>
『「内経」に記載された経穴名の研究』 佐伯 路子
『黄帝医籍研究』 汲古書院
『黄帝医籍研究ー成書と伝承、孔穴・経脈の認知と変遷』 真柳 誠

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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