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この傷寒論のシリーズは、
当院の修行生によって毎週、水曜日の早朝に開かれる、
自主的な勉強会におけるメモ・備忘録となります。
古典の専門家によるものではなく、
一から学ぶ者の新鮮な目線を共有出来れば幸いに思います。



5/3(水)
太陽病中篇より


(96条続き)

前回に続き、小柴胡湯についての考察を行った。
あらゆる専門書には、少陽病には小柴胡湯と
当たり前のように書かれているが、
条文に少陽病と記されてはおらず、これは後の解釈である。
そもそも少陽病とは何だろうか。

条文ではじめて小柴胡湯が出てきたのは37条であるが、
これは表証を患ってから日数が経過し、
胸満、脇痛が出た場合には小柴胡湯を用いよという内容である。
すなわち、胸脇で正邪の闘争が行われている場合に
これを少陽病といい、半表半裏といい、
小柴胡湯を用いるということである。
これを小柴胡湯証という。

では、なぜその病位で
邪正が闘争を行っているのだろうかを考えることが重要である。

さらにいうと、傷寒論では、傷寒、
すなわち、カゼひきついて述べられているといわれているが、
そうではない。
正気が落ちこみ邪が侵入して、
胸脇に病位がある場合には半表半裏証ととらえてよく、
これは外感病に限らない。慢性雑病にも適応できるのである。

(続く)


参加者:下野、新川、大原、盧

 

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