知其雄、守其雌、爲天下谿。
爲天下谿、常徳不離、復歸於嬰児。
知其白、守其黑、爲天下式。
爲天下式、常徳不忒、復歸於無極。
知其榮、守其辱、爲天下谷。
爲天下谷、常徳乃足、復歸於樸。
樸散則爲器。聖人用之、則爲官長。
故大制不割。


剛強なあり方を知りながら、
柔弱の立場を守っていくと、
世の中の人々が慕いよる谿となる。
世の中の谿となれば、恒常の徳は身から離れず、
純粋な嬰児の状態に立ちかえる。

賢明なあり方を知りながら、
暗愚の立場を守っていくと、
世の中の人々が仰ぎみる模範となる。
世の中の模範となれば、
その身は恒常の徳と違わず、
極まりなき道の世界に立ちかえる。

栄誉ありあり方を知りながら、
汚辱の立場を守っていくと、
世の中の人々が慕いよる谷となる。
世の中の谷となれば、
恒常の徳はその身に満ち足りて、
素朴な樸(アラキ)の状態に立ちかえる。

樸が切られると、役割を持った人材となる。
聖人は彼らを用いて官吏の長とする。
そこで、(樸のままである)
大いなる制度には役割分担がない。

『老子 峰屋邦夫訳注/岩波文庫』より抜粋
———————————————————————————
樸(原義:切り出したままの木)の状態をうまく活用すること


【当院公式サイト】
 https://www.1sshindo.com/

《住所》
 大阪本院:大阪府豊中市東寺内町5-38
 神戸三宮院:兵庫県神戸市 中央区八幡通4丁目1番15号

《電話》
 大阪本院:06-4861-0023
 神戸三宮院:078-855-4012

《問い合わせ・ご相談》
 https://www.1sshindo.com/inquiry/


返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here