珍しいドーム状のピザです。膨らんでいるのは、中に空気が入っているからです。
珍しいドーム状のピザです。(梅田にて)
大きく膨らんでいるのは、中に空気が入っているからです。
下積み修行中の大原のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。

修行生の大原です。
去る2月22日(日)に、
第23回はり師・きゅう師 国家試験が行われました。

国家試験の問題は年々難しくなっていると
よく耳にしますが、
今年はどのような問題が出題されたのでしょうか。
問題の一部をみてみましょう。

(※問題の解説について下記に述べておりますが、
正式な解答はまだ発表されていませんので、
あくまで個人の見解とさせて頂きます。
ご了承ください。)


<問題>

問1.嘈雑がみられる病症はどれか。
(第23回はり師・きゅう師 国家試験問題 95問目)

1.胃の虚熱
2.食滞
3.胃の実熱
4.脾胃の湿熱

問2.本患者が次の文で示す経過をたどった。現在の病証はどれか。
「怒りの程度が徐々に激しくなり、自分で制御できなくなっていたが、その後、
一旦治まり、それとともに目のかすみや手足のほてり、腰痛を自覚するようになった。
現在はそれらの症状とともに軽い怒りと頭部の張痛を覚えるようになった。」
(第23回はり師・きゅう師 国家試験問題 134問目)

1.肝血虚
2.肝腎陰虚
3.肝火上炎
4.肝陽上亢 


問1.
「嘈雑」(そうざつ)とは、
いわゆる「胸焼け」のことをいうようです。

専門書によると
「嘈雑」は心窩部に、空腹のようでザワザワと
落ち着かない胃の不快感があったり、
ときに起こったり止んだりするものである。
『景岳全書』嘈雑では、
「嘈雑の病は、腹中が空で何もないかのようであり、

飢えているようで飢えているわけではなく、
ピリピリしているようでそうではなく、
痛みのようで痛みではなく、
胸膈の辺りがムカムカする。
言葉に表現するに難く、あるいは食べるとまた現れ、
同時に悪心がみられることもある。

そうして次第に胃脘部が痛むようになる」と述べている。
その病因には、胃熱、胃虚、血虚の区別がある。
(『中医内科学』より抜粋)

とあります。

胃熱、胃虚、血虚が病因とすると、
4つの選択肢の中では、「1.胃の虚熱」が
解答として最も適当でしょうか。

国試対策の専門書には、
「嘈雑とは胃陰虚による」とだけ記載されているものもあり、
丸暗記していないと
解答が得られないという意味では、
やや難しい問題なのかも知れません。


問2.
問題文を、順を追ってみてみます。
「怒りの程度が徐々に激しくなり、自分で制御できなくなっていたが、」
ここでは、「怒り」「除々に激しくなり」「制御できない」
とあることから、
肝気が非常に高ぶっていることを表しているので、
選択肢3の「肝火上炎」が該当すると思います。

問題文を続けて、
「その後、一旦治まり、それとともに目のかすみや手足のほてり、
腰痛を自覚するようになった。」
ここでは、「目のかすみ」「手足のほてり」とあり、
選択肢1の「肝血虚」が該当し、
さらに「腰痛」とあることから腎虚の可能性もあり、
選択肢2の「肝腎陰虚」も呈している可能性があると
読み取れると思います。

さらに問題文を続けて、
「現在はそれらの症状とともに軽い怒りと
頭部の張痛を覚えるようになった。」
とありますが、
この状態は、その前の「肝血虚「肝腎陰虚」といった
正気の虚がベースになっていることと、現在の症状から、
選択肢4の「肝陽上亢」が該当すると思います。

さて、問題は、「現在の病証はどれか」ということで
上記より「4.肝陽上亢」が解答になるかと思います

以上、前回に続いて、中医学の疾患についての
問題を集めてみました。
皆さん解けましたでしょうか?


参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『中医内科学』 東洋学術出版社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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