宮村です。
以前にも書籍を紹介させて頂いたのですが、
また東洋医学の話を一旦ブレイクしまして
お気に入りの本を紹介したいと思います。

『博士の愛した数式』新潮社
『博士の愛した数式』新潮社

今回紹介するのは『博士の愛した数式』という小説です。
これは小説家の小川洋子氏によって書かれた小説で、
2005年に新潮社から出版され、
第55回読売文学賞および第1回本屋大賞を受賞、
2006年には映画化もされています。

この本は数学が題材ですが、
お堅い話かと思い読んでみると
数学の美しさ、ロマンチックさに驚くことでしょう。

博士は言います。
『神様の手帳にだけ記されている真理を、
一行ずつ、書き写してゆくようなものだ。
その手帳がどこにあって、いつ開かれているのか、
誰にもわからない。』

みなさんはシュリニヴァーサ・ラマヌジャンという
数学者をご存知でしょうか?
彼は19世紀にインドで実在した数学者で
極めて直感的、天才的な閃きで
インドの魔術師と呼ばれた人物です。
彼は幼少の頃から優秀でしたが、
数学に飲めり込むあまりに
大学を中退してしまいます。
その後も一人で数学の研究を続けますが、
その研究成果をイギリスの大学に送った事がきっかけで
ケンブリッジ大学に招聘されます。
しかし彼は自分の発見した定理を証明するという
概念をもっておらず、
『夢の中で神様が教えてくれた。』
と言って毎朝数々の定理を持ってきたといわれています。
そのため共同研究者の教授は
彼が持ってくる定理をその日一日かけて
証明しなければならなかったそうです。

また彼は敬虔なヒンドゥー教徒で
完全な菜食主義者だったため、
第一次世界大戦中の当時では
食事を満足にとることができず、
身体が衰弱し病を得て
32歳の若さで亡くなってしまいました。

話が少しそれてしまいましたが、
私はシュリニヴァーサ・ラマヌジャンの話を知ったとき
まず博士の言う『神様の手帳』を思い出し、
彼がどこかでその手帳を見ていたのではないかと
想像してしまいました(笑)

数学が嫌いな人でも
楽しめる作品だと思います。
是非一度読んでみて下さい。

宮村

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