こんにちは、為沢です。

では、今回も『格致餘論』の続きを紹介して参ります。


格致餘論:陽有餘陰不足論 其之四


《內經》曰:冬不藏精者,春必病溫。
十月屬亥,十一月屬子,正火氣潛伏閉藏,
以養其本然之真,而為來春發生升動之本。
若於此時恣嗜欲以戕賊,至春升之際,下無根本,
陽氣輕浮,必有溫熱之病。
夫夏月火土之旺,冬月火氣之伏,此論一年之虛耳。
若上弦前下弦後,月廓月空亦為一月之虛。
大風大霧,虹霓飛電,暴寒暴熱,日月薄蝕,
憂愁忿怒,驚恐悲哀,醉飽勞倦,謀慮勤動,又皆為一日之虛。
若病患初退,瘡痍正作,尤不止於一日之虛。

『格致餘論注釈』訳を使用:
『内経』に「冬に精を蔵しないものは、春に必ず温病にかかる」とある。
十月は亥に属し、十一月は子に属しており、火気が潜伏閉蔵して、
その本来の真性(陰)を養い、来春の発生昇動の根本を作る季節である。
もしこの季節に嗜欲を欲しいままにして陰をそこなえば、
春の昇動の時期に、下(腎)に根本(陰)がなく、
陽気が軽くて浮かんでしまい、必ず温病や熱病にかかる。
さて夏は火と土が盛んな季節で、
冬は火気が隠れている季節だというのは、
一年のうちの(陰の)虚について論じているのである。
上弦の前や下弦の後の、月が欠けて空虚になっている時も
一ヶ月のうちの虚となる。
暴風や濃霧、虹や稲妻、ひどい寒さや暑さ、
日食や月食、憂いや怒り、恐れや悲しみ、
飲み過ぎ食べ過ぎや疲労、はかりごとをめぐらせたり
苦労して働くことなども一日にうちの虚となる。
病気が好転しはじめた時や、できものができようとしているような時は、
一日のうちの虚にとどまらない(一日中注意すべきである。)


参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

アリッサムという名前のお花です。
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為沢

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