先日「方除の大社」として有名な
京都の城南宮さんへ行って来ました。

我が家はでは以前から引っ越しをすると
こちらへ方除の祈願をするのですが、
今回 僕が新居へ引っ越してからは行くことが
出来ていなかったため、生活が落ち着いた今時期に訪れました。
ご存知の方も多いかと思いますが
ここは「方除」だけでなく春・秋に「曲水の宴」が行われることでも有名ですし、
歴史好きの方なら鳥羽・伏見の戦いの主戦場となった地としても有名ですね。

では、『難経』の記事に参ります。


【原文】
六十八難曰、五蔵六府、皆有井滎兪経合、皆何所主。

然。
経言所出為井、所流為滎、所注為兪、所行為経、所入為合。
井主心下満、滎主身熱、兪主体重節痛、経主咳嗽寒熱、合主逆気而泄、
此五蔵六府井滎兪経合所主病也。


【現代語訳】
五臓六腑には井・滎・兪・経・合穴があるが、
それぞれどのような病を主治するのか。

答え。
医学経典では、経気の出るところを井、流れるところを滎、
注ぐところを兪、行くところを経、入るところを合としている。
井穴は心下満、滎穴は身熱、兪穴は身痛、
経穴は咳嗽寒熱、合穴は逆気して泄を治療するのである。
すなわちこれが、五臓六腑の井・滎・兪・経・合の主治する病である。


【解説】
東洋医学の思想では、
人の営衞気血がどのように流れているかを水に例え、
以下のように記している。
湧き出る様子は井戸の水のようであり、(井)
泉から出た水が集まり 水流となって、(滎)
水は川へと流れ込んでいく。(兪)
そこから水は滞ることなく滑らかに流れ、(経)
最終的に一本の河となり大海原へと流れ込んでいく。(合)

また、この井・滎・兪・経・合の五穴には、
それぞれ主治疾病があるとしている。
その理由は古代からの認識を根拠(五行理論)としているようで、
五穴の五行属性(下記)から特定臓腑の病変を反映していると考えられる。
井穴:五行理論の木に属し、五臓では肝。
滎穴:五行理論の火に属し、五臓では心。
兪穴:五行理論の土に属し、五臓では脾。
経穴:五行理論の金に属し、五臓では肺。
・合穴:五行理論の水に属し、五臓では腎。


<参考文献>
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『難経解説』 東洋学術出版社
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 上巻』東洋学術出版社
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻』東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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